フラッシュダンス(1983)



allcinemaさんの解説では「それ程のものでもない凡作」とありますが()

意外にも「悪くないかもしれない」と思いました


明け方のピッツバーグを自転車に乗った女の子が疾駆するプロロ-グ

朝もや、セピア色ビルの谷間

ご機嫌な音楽と、若さと、夢や希望を感じる好いシーン


倉庫を部屋にして、犬と暮らす

こういうアメリカ的な生活にも若いころは憧れたものです




その彼女、アレックスジェニファー・ビールス

子どもの頃に見たバレエに魅せられ、プリマドンナを夢見ていますが

夜はダンサ-としてクラブで客にダンスを披露し

昼間は鉄工所の溶接士として働く肉体労働者


こんな10代の女の子って、日本でも多いと思うのです

ダンサーや歌手、女優、アイドルを目指しているものの

それまではバイトや、やりたくもない仕事で生活費を稼ぐ暮らし

そしてその暮らしから抜け出せないままでいるのです




アレックスの恋人で鉄工所の社長ニック(マイケル・ヌーリー)

少しでもアレックスの夢の手伝いをしようと

コネを使ってバレエ学校の書類選考に合格させるのです

そのことが実力で勝負したいアレックスの勘に触ってしまう


大人になったらわかる

正規のレッスンも受けたことがない者が書類選考で通るはずがないことを

ただのダンサーをクラッシックバレエ界が受け入れるはずがないことを

だけどまだ若いアレックスにはそんな単純なこともわかりません

自分の才能だけで成功できると信じている




そんな時、プロ・スケーターを夢見ていた親友ジェニーが競技会で敗北し

ストリップ・クラブのダンサーになってしまいます


そしてアレックスずっと見守ってきた

彼女の憧れの元プリマドンナハンナおばさんが突然亡くなります

ハンナおばさんのトゥシューズを握りしめ

ついにバレエ学校のオーデションに挑む決心をするアレックス


ダンスシーンは4人のプロダンサーによるものということ

今ではCGでいくらでもごまかせるのでしょうが

クロバット的なシーンは、男性とわかってしまいますね()




最初はあくび顔の審査員

だけど、徐々に乗ってくる

そして見事に合格を勝ち取ります


だけど本当の試練はこれから

合格とはスタート地点に立つことが許されるだけの切符

多くの才能あるライバルと戦っていかなければならないのです


全体的にはミュージックビデオのようなノリで見やすいですし

内容も非常にわかりやすい

フットルース(1984)とともに

楽曲とダンスと青春映画の代表作品でしょう




【解説】allcinemaより

ダンサーになる夢を追う女性の姿を描いた青春映画。昼は製鉄所、夜はナイトクラブのフロアダンサーとして働くアレックスは、日々プロのダンサーになることを夢みて暮らしていた。そして恋人との確執、友人の死などを経て、いよいよオーディションの日が迫ってきた……。サクセス・ストーリーというのは、えてして全くありがちな話になってしまうといういい例。ストーリーにも全く目新しさがなく、ダンスのシーンもそれ程のものでもない凡作。公開当時は、サントラが大ヒットした。