恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ(1989)



夕暮れ、タキシードに着替え男が部屋から出て行こうとしたとき

一晩限りのウエイトレスが呟くGreatHand

そしてSeeYou Again?」


おおおお

もし男だったら、女性にこう言われてみたいものです()




兄弟でも随分違うわね、産院で間違えた?と言われるくらい

見掛けも性格も違う、兄フランク(ボー・ブリッジス)と

弟のジャック(ジェフ・ブリッジス)のジャズピアニスト兄弟


だけど正統派ジャズでは稼げず仕事も打ち切り寸前

急きょ女性ボーカルを募集しますが、やってきたのはどれもイマイチ

諦めかけたその時、遅れてやってきた

スージー・ダイアモンド(ファイファー)

歌うのは「MoreThan You Know




この頃のファイファーは最高

スレンダーボディにクールな顔立ち

前の職業は高級エスコートだったとサラリと言う

ドキッとする兄貴に、いつも含み笑いの弟

そして彼女のライブに客は喜び、仕事も増え

高級ホテルにも宿泊できるようになります


そして大晦日のイベントの晩

子どもの事故で急きょ帰ることになったフランク

ジャックとスージーはふたりきりでライブを行います

グランドピアノの上で歌う


このシーンはセクシーですね

マドンナも自分のコンサートでやりました




ニューイヤーのキス、そしてついに寝てしまうふたり

初めて会った時から、たぶん惹かれあっていたのでしょう

しかしそのことが3人のバランスを崩してしまうのです


スージーはユニットを抜け、再び仕事は激減

そして深夜のテレビの仕事でコケにされたジャックはついにキレてしまい

フランクと衝突してしまいます


フランクがジャックの為に身を引く姿が切ないわけですが

弟を許す寛大さには胸を打たれますね

それぞれの道を見つけていく3




うまくいかない人生

挫折や妥協の繰り返し

そんな中でも素敵な瞬間は生まれる


エンドロールファイファーが歌う

MyFunny Valentine余韻たっぷり


お酒にあう映画ですね

ひとりの夜にどうぞ




【解説】allcinemaより

風采の上がらないジャズ・ピアニスト・コンビが、起死回生にと雇った美人ヴォーカリスト、スージー。彼女の人気でトリオは一躍脚光を浴びるが、やがて彼らは三者三様の苦い経験をする破目に……。監督が撮影当時弱冠29歳(しかも新人)とはとても思えない、男女の心の機微を繊細につづった秀作。M・ファイファーが吹替え無しで挑んだ素晴らしいボーカル、ボーとジェフのブリッジズ兄弟の共演と話題は多かったが、何よりも、単なる恋愛劇を越え、アーティストと芸人の狭間で揺れるジャズメンたちの人間ドラマとして、実に格調高い仕上がりになった。自身もジャズ畑である名匠D・グルーシンが音楽を担当、題材の良さも相まって絶妙のスコアをつけている。