クリエイター(1985)




いきなりすごい活躍を見せたのが災いしたのか

その後の作品でも素敵なんですけど、印象が薄いですね


これも全く知らない作品でした

30年前に死んだ愛する妻の細胞を使って

クローンで蘇らせようとしているノーベル賞生物学者

教授の助手となったバイト学生


たとえ成功して、姿形が同じ人間が誕生したとしても

性格は全く違って育ってしまうでしょうし

「アンタの所有物じゃない」と反抗されるに決まってる

お互い不幸になるだけだと私は思ってしまうのですけれど


しかしそういう論理的とか、科学や化学がどうこうする話ではなく

ただのイチャイチャ&オノロケの恋愛ものでした()

ここまでデタラメだと逆にあっぱれです





ハリー教授ピーター・オトゥールの妻を蘇佐せるため

実験に必要な卵子を提供することになった

19歳の自称色情狂のメリ(マリエル・ヘミングウェイ)は

教授に惚れこみ結婚する気でいます


教授の研究を手伝うバイト学生ボリス(ヴィンセント・スパーノ)は

同じ大学のバーバラ(ヴァージニア・マドセン)に一目惚れ

あの手この手でルームメイトになり、口説き、付き合うことになりました

しかしバーバラの体調が悪くなり、妊娠したのではないかと思いました


バーバラは倒れ、摘出不可能な脳腫瘍と診断されます

昏睡状態に陥り生命維持装置を外すことを勧める医師

断固と反対するボリスに2日間だけ猶予が与えられます

そしてその間、ボリスはバーバラに語り掛けるのです


「どんな形でもいいから、生きていてほしい」

これがこの作品で感動できるか

教授やボリスのエゴと受け取るか

見る人によっての分かれ道なのでしょう


そうしたらなんとバーバラが何の理由もなく突然完治します()

これが妻の再生を諦めその細胞を使ってバーバラを助けたとか

何らかの教授のクローンの研究の成果を活かしたとかならともかく

ボリスが話しかけただけで治るという、強引かついいかげんさ()


教授も過去ではなく未来に生きる道を選び

メリと結婚する決意をします

そしてメリには新しい命が授かりました




悪人がひとりも出てこないのが楽天的でいいですね

(ライバルのシド博士も意外といい人だった)

ラストはみんなで自転車に乗って牧歌的でもありました


とにかくこの作品、若かりし日の

ヴァージニア・マドセンの裸体がセクシーだと

男性ファンからはすこぶる評判がいいです

しかもマリエル・ヘミングウェイまで胸チラしています


名優ピーター・オトゥールがすっかり若い女優の影に隠れていました

まあ、語るような映画でもなかったですけど()



【解説】allcinemaより

バイオテクノロジーを使い、亡き妻の再生を試みる科学者の姿を描いたSFラブ・ロマンス。主演は「アラビアのロレンス」のP・オトゥール。また卵子の提供を試みる女学生に文豪ヘミングウェイの孫娘で「マイ・ライバル」のマリエル・ヘミングウェイが扮する。