グレイテスト・ショーマン(2017)





ミュージカル映画まず音楽や演出が自分の好みかどうか

ということが評価を大きくわけると思います

イキナリの「20世紀FOX」のロゴと同時のビートの効いたサウンド

これにはワクワク、いっきに惹き込まれました


どちらかと言えば、長いミュージックビデオという感じ

確かに脚本やキャラクターは描き方が薄いですが

私的にはそれがよかったと思います


映像と音楽だけで、余分な内容はいらない

80's90'sMTV世代にとっては

むしろストライクゾーンのミュージカルなのです


なので批評家からの評価が厳しいにもかかわらず

観客の口コミにより大ヒット

サウンドトラックも売れまくっているというのも

納得いく気がします



現在のサーカスの基礎を築いた、実在した物PT・バーナム

セシル・B・デミル監督で映画化された「地上最大のショウ」(1952)

アカデミー作品賞を受賞しています





会社をクビになったことを機にバーナム(ヒュー・ジャックマン)は

「スカダーのアメリカ博物館」を買い取りました

しかし一向に来館者は訪れません

娘たちから「死んでいるものは誰も見たがらない」という助言を受け

バーナムは「ユニークな人」を募集します

そしてフリークスのパフォーマーによるショーは大人気となり

イギリスに渡りヴィクトリア女王にも面会することになります


そこでスウェーデンのオペラ歌手
ジェニー・リンド(レベッカ・ファーガソンに惚れこみ
アメリカでの公演を成功させます

妻のチャリティ(ミシェル・ウィリアムズ

今の生活に幸せを感じていましたが

バーナムはそうではなかったのです


社交界へ進出し、もっと自らの存在を

認めてもらいたかったのです



しかしそのことは、愛する妻とすれ違い

バーナムを信じ、ついてきたパフォーマーたちを裏切る行為でした

やがてジェニー・リンドにも愛想を尽かされてしまいます

バーナムの豪邸は差し押さえられ

ついには劇場までが放火により燃え尽きてしまいました

何もかも失ってしまったバーナム




でもそんなバーナムを支えたのは

彼に裏切られたパフォーマーたちだったのです

Thisis me」は勿論でしたが

ヒュージャックマンとザックエフロンの

Theother side特にカッコいい

バーカウンターで取り引きカウンターにスライドさせるコップ

何気にノリノリなバーテンダーのおじさまが最高()


詐欺師と言われても、一部の人から嫌われても
夢のため、家族のため、来場者の笑顔のために頑張る

いつか野望が膨らみすぎて失敗もしたけれど

そんなバーナムを見捨てなかった仲間たち


本当に大切なものに気が付くのが、人間は本当に遅いもの

でも、それを許しあえるのも人間だからこそ




世の中にはいろいろな人がいて

でもどんな人にも何かしら特技や才能があるのです

そして欠点が大きい人間ほど、長けているものが大きい気がします

サーカスのテント小屋にはフェリーニのオマージュも感じました


ラスト、バレエの発表会
木の姿の妹ちゃんの可愛さには、もうキュン死()
この姉妹には和むこと間違いなしです


とにかく音楽が好きな人、ダンスが好きな人には

劇場での鑑賞がオススメ!
素晴らしいパフォーマンスに感動します

一方、映画にドキュメンタリーや倫理社会を求める人は

見ないほうがいい作品かも知れません




【解説】allcinemaより

レ・ミゼラブル」「LOGAN/ローガン」のヒュー・ジャックマンが「ラ・ラ・ランド」でアカデミー歌曲賞を受賞した作詞作曲家チームとタッグを組んで贈る感動のミュージカル・エンタテインメント。誰も観たことのない画期的なショーを生み出した伝説の興行師P・T・バーナムの波瀾万丈のサクセス・ストーリーを華麗な歌と踊りで描き出す。共演はザック・エフロンミシェル・ウィリアムズレベッカ・ファーガソンゼンデイヤ。監督はVFXアーティストで本作が長編デビューとなるマイケル・グレイシー。
 19世紀半ばのアメリカ。貧しい少年時代を過ごしたP・T・バーナムは、幼なじみのお嬢様チャリティとの身分違いの恋を実らせ結婚する。そして愛する家族のために成功を追い求め、挑戦と失敗を繰り返した末、ついに前代未聞のショーをつくりあげ、大衆の心を掴むことに成功する。しかし、そのあまりにも型破りなショーに上流階級の人々は眉をひそめるばかり。そこで英国で成功を収めた上流階級出身の若き興行師フィリップを口説き、パートナーとして迎えるバーナムだったが…。