遊星からの物体X(1982)





「エイリアン」の南極版のようなSFホラーですが

「エイリアン」や「E.T」よりこちらのほうが好きという方も多いですね

確かにロブ・ボッティンの特殊技術は、今見ても本当にスゴい

犬から、人間から、どんどん変化していくクリーチャー


特に犬の頭がメリメリパッカンに

心臓電気ショックと、血液検査のシーンは素晴らしい

妙な触手を不器用に動かして、進んでいく姿はコミカルで

ウッカリするとギャグになる絶妙さ()

どうやって撮影したのか、メイキングが残っていたら見たいものです


淡々とした効果音で、悲劇しか予想できないような

エンニオ・モリコーネの音楽も秀逸






南極でノルウェー人がハスキー犬を殺そうと銃を乱射
ダイナマイトまで持ち出し、なんていうイカれっぷりと思うのですが
後になってこのノルウェー人が、いかにまともだったかを知るのです


分裂して増殖するアメーバみたいな生き物に

あんな高度な宇宙船いらないだろうとか

良く考えれば(考えちゃだめ)無理矢理感は半端ないのですが()


閉鎖された空間で、誰が怪物に寄生されているのか分からず

隊員たちはお互い疑心暗鬼になっていきます

ひとり、またひとり焼き殺され残ったのは

マクレディことカート・ラッセル

チャイルズことキース・デヴィッドのふたり


人類の敵を滅亡させるために限りは尽くしたものの

基地は爆破で吹っ飛び、このままでは凍死するか

それとも、どちらが怪物化するのか

静かに見守りあう、絶望的なラストシーン

そして最後の言葉が


「言っておくが・・・」

「聞いても始まらない〝そうか〟と言うだけだ」






ここは感のいい人しか気が付かないと思うのですが
(私は気が付きませんでした)

カート・ラッセルがハァハァと白い息を吐いているに対して

キース・デヴィッドからは白い息が出ていないのです

そうです、そういうことなのです


だから私は決して南極には行きません
(行く機会もないけど)



多くのファンがいるのも納得

やはり傑作だと思います




【解説】allcinemaより

 氷の中から発見されたエイリアンと南極基地の隊員との死闘を描いた、SFホラーの古典「遊星よりの物体X」のリメイクで、よりキャンベルの原作に近い。10万年前に地球に飛来した謎の巨大UFOを発見した南極観測隊ノルウェー基地が全滅。やがてノルウェー隊の犬を媒介にしてアメリカ基地に未知の生命体が侵入した。それは次々と形態を変えながら隊員たちに襲いかかる……。様々な形態に変化するために疑心暗鬼の中で行われるエイリアン捜しはかなりスリリングだが、一度正体が判明するや繰り広げられる変身ショーが、それ自体は良く出来ているものの(SFXはロブ・ボッティン)、作品のトーンを壊している。