ビッグ・アイズ(2014)

 
お得意のダークなファンタジー要素はなかったものの
ポップな色合いや演出は、やはりバートンという感じ
 
娘を連れ離婚したマーガレット(エイミー・アダムス)は
家具にイラストを描いたり、似顔絵かきで生計をたてています
ウォルター(クリストフ・ヴァルツ)という自称画家の男性に声をかけられ
そのまま交際、スピード結婚
そしてウォルターはマーガレットの描いた目の大きな子どもの画を
自分の描いた絵だと偽って売りまくります
 
 
 
夫役がしこたま悪く言われていますが
私はこの夫は悪くないと思いますよ
確かに調子には乗りすぎましたけど(笑)
暴力をふるう訳でもないし、家族に贅沢もさせている
 
それに芸術家が個性認められ、作品をヒットさせるというのは
現実にはとても厳しいことだと思います
しかしウォルターには商売の才能がありました
嘘つきも根っからの営業マンだからです
 
画商が絵を飾ってくれないなら
客の入るクラブに行きそこの壁を借りて画を飾る
本物の画が高価で買えない人のために
画をコピーしたポスターやポストカードを売る
この人が最初だったんですね
 
その間、マーガレットは部屋にこもりひたすら書くのです
画家と画商として夫婦で成功したのです
だだ妻の描いた画を、自分が書いたと言っているだけで
むしろここまで軽いと、私などは愛情が湧きます(笑)
 
 
 
しかしエホバに入会したのをきっかけに
マーガレットは自立に目覚めます
そして離婚し、画はどちらが書いたのか裁判となります
 
このしょうもない両親とは対照的に
クールな娘がいいです、何事にも動じない(笑)
 
 
裁判に勝った時にはすっきりしましたが
マーガレットは男を見る目もなかったけれど
次は宗教はまってお金をもっていかれるのではないかと
心配になりました
 
映画にはベンチに座る老女役で
マーガレット・キーン本人も出演しているそうです
そして今もカリフォルニアで毎日のように
絵を描き続けているそうです
 
 

 
【解説】allcinemaより
60年代にモダン・アート界で大きなブームを巻き起こし、その後思わぬ一大スキャンダルへと発展した絵画“ビッグ・アイズ”シリーズを巡る画家夫婦の驚きの実話をティム・バートン監督で映画化。主演は「魔法にかけられて」「アメリカン・ハッスル」のエイミー・アダムスと「イングロリアス・バスターズ」「ジャンゴ 繋がれざる者」のクリストフ・ヴァルツ
 1958年。離婚を決意したマーガレットは、幼い娘ジェーンを連れて家を飛び出す。女手一つで娘を育てるため、サンフランシスコのノースビーチで似顔絵描きを始めたマーガレット。彼女はそこで口が上手く社交的な男性ウォルター・キーンと出会い、結婚する。ある日、マーガレットの描く瞳の大きな子どもの絵が、ひょんなことから世間の注目を集めるようになる。するとウォルターは、その“ビッグ・アイズ”を自分の絵と偽り売りまくる。それを知り抗議するマーガレットだったが、口八丁手八丁のウォルターにまんまと言いくるめられてしまう。以来、世間にもてはやされるウォルターの陰で、黙々と絵を描き続けるマーガレットだったが…。