アンコール!!(2012)




今の若いパパさんだと、家事や育児を手伝い
入学式や運動会、参観日などの学校行事には仕事も休む
休日は家族サービスも当たり前

でもちょっと昔の男性なら、仕事と男の付き合い一筋
とにかく稼いで家族を養うことが第一
そういう方が多かったのではないでしょうか


気が付いたら自分は老いてしまい、妻は病気
成長した子どもとは、気まずい関係
何の接点ももたなかったことにやっと気が付くのです

でも妻のマリオン(バネッサ・レッドグレープ)は
そんな不器用な夫アーサー(テレンス・スタンプ)が大好きでした
頑固な夫も心から妻を愛していました





自分とは違い、明るく友人の多いマリオン
シニアコーラスで仲間と歌を歌うことが大好き
「True Colors」を歌うシーンは感動的ですね
その妻が余命わずか、そして死んでしまいます


ひとり残されたアーサー


そんな彼をただひとり気遣ってくれたのが
コーラスを指導するエリザベス(ジェマ・アタートン)でした
そして意外だったアーサーの美声に気が付き
彼をコーラスに誘うのです

でもエリザベスが教えるオジイチャンオバアチャンの
ヒップホップやヘビーメタルに、正直アーサーはついていけない(笑)
それでもマリオンの好きだったことを理解しようと頑張ります

そしてアーサーはコンテストでソロを披露することになります





ビリー・ジョエルが「人は死んだらどうなるの?」と質問した
当時7歳の娘のために作ったという子守歌
「Lullaby (Goodnight My Angel)」(眠りつく君へ)
ヒットはしなかったそうですが名曲です

この曲のために作られた映画だと思うくらい
ラストを見事に飾ってくれました


無口で気難しい爺が、まわりの人々の親切で
少しづつ心を開き、家族とも打ち解けようとする
本当はみんな、だれもがやさしい心をもっていると
信じてみたくなる物語でした



【解説】allcinemaより
イギリスから来た男」のテレンス・スタンプと「ジュリア」のヴァネッサ・レッドグレーヴという英国を代表する名優2人の共演で、一組の老夫婦の愛と絆を描いた感動ドラマ。気難しい頑固じいさんがある出来事をきっかけに自分の殻を破って新たな人生への一歩を踏み出そうと奮闘する姿と、そんな彼が長年連れ添った妻に贈る不器用にして心震わす愛の形を、ロックやポップスを歌う型破りなシニア合唱団の活動を軸にユーモラスかつ心温まるタッチで綴る。共演は「007/慰めの報酬」のジェマ・アータートン。監督は自分の家族の体験を基に本作を書き上げたという英国の新鋭、ポール・アンドリュー・ウィリアムズ
 ロンドンに暮らす無口で気難しい頑固老人、アーサー。一緒に暮らす妻のマリオンを心から愛していたが、その気持ちを素直に表現することができず、いつも不機嫌そうにしていた。一方のマリオンは病弱ながら、陽気で社交的。地元のシニア合唱団“年金ズ”にも参加し、人生を謳歌していた。その年金ズの練習に通うマリオンを律儀に送り迎えするアーサーだったが、年甲斐もなくロックやポップスを歌う奇妙な合唱団には面食らうばかりで、決してその楽しげな輪に加わろうとはしなかった。そんなある日、マリオンのガンが再発してしまう。