ジャージー・ボーイズ(2014)




アニー・ホール」(1977)の
マーシャル・ブリックマンが脚本に参加しているせいか
カメラ目線のモノローグがウディ・アレン


ザ・フォー・シーズンズについての知識はありませんでしたが
「君の瞳に恋してる」は自分の披露宴の退場のときに使いました
ペット・ショップ・ボーイズ版ですけれど 笑)

ディア・ハンター」(1978)では
作中でクリストファー・ウォーケンが歌っていました

この曲がまさか、愛娘の死を乗り越えるための曲だったとは



アメリカ東部、ニュージャージー州の貧しい町
お金も学力もない若者は軍隊に入るか、ギャングになるだけ
バンドマンのトミー(ギター)とニック(ベース)も盗みをしては
シャバとムショを行ったり来たり

トミーは床屋見習をしていた美声のヴァリ(ヴォーカル)をバンドに迎え入れ
やはりヴァリの歌声に魅せられた作曲家、ボブ(キーボード)が加入してきます
やがてレコード会社と契約するものの、1年経ってもコーラス隊のまま

トミーはマフィアから資金を借り、「シェリー」をレコード録音します
その後次々とヒット曲を出しますが
この借金がやがて彼らを解散へと追い込むことになるのです





確かにトミーの悪行とだらしなさには腹がたちますが
(今まで目立たなかったニックのキレ具合がいい)
トミーがいなければバンドはできなかったし
レコードも出せなかったのは事実

ヴァリが膨れ上がったトミーの借金を返す約束をするのは
やはり最善の方法だったと思います
借金を完済したときには、すがすがしい気持ちになりました(笑)


1990年、ロックの殿堂入りの表彰式で
25年ぶりに4人揃ったザ・フォー・シーズンズ
再び友情の証である握手をするトミーとヴァリ

老いた4人が若いころの姿に戻り
マサラ風なラストもよかったですね(笑)


60年代に青春時代を過ごした方や、洋楽ファンには
たまらない作品だと思います
「ローハイド」のイーストウッドがチラッと出るのも粋(笑)



【解説】allcinemaより
 トニー賞受賞の同名大ヒット・ブロードウェイ・ミュージカルを「ミリオンダラー・ベイビー」「グラン・トリノ」「人生の特等席」の巨匠クリント・イーストウッド監督で映画化。60年代から70年代を中心に活躍したニュージャージー出身の4人組ヴォーカル・グループ、フォー・シーズンズの栄光と挫折の物語を、『シェリー』『君の瞳に恋してる』はじめ彼らのヒット・ナンバーの数々とともに綴る。出演は、リード・ヴォーカルのフランキー・ヴァリ役にブロードウェイ版のオリジナル・キャストでもあるジョン・ロイド・ヤング、その他のバンド・メンバーにエリック・バーゲン、マイケル・ロメンダ、ヴィンセント・ピアッツァ、共演にクリストファー・ウォーケン
 ベルヴィル。そこは犯罪が日常茶飯事というニュージャージーの最貧地区。1951年、イタリア系移民が多く住むこの街で、しがないチンピラ暮らしをしているバンドマンのトミー・デヴィートは、美しいファルセットを響かせる少年フランキー・カステルチオ(のちのヴァリ)を自分のバンドに迎え入れる。フランキーの歌声は地元マフィアのボス、ジップ・デカルロも魅了し、サポートを約束する。最初は鳴かず飛ばずの彼らだったが、才能豊かなソングライター、ボブ・ゴーディオとの出会いによって大きな転機を迎える。ヴォーカルのフランキー、ギターのトミー、ベースのニックに、キーボードと作曲を担当する最年少のボブが加わり、バンド名を“フォー・シーズンズ”と改めた4人は、『シェリー』を皮切りに次々とヒットを連発、ついにスターダムへとのし上がるのだったが…。