グレートレース(1965)




+ ナタリー・ウッド の ギャグ満載な超おバカ映画
こんなにもキャストも、セットも、音楽も1流という
リッチなのにしょうもない映画はほかにはないと思います

その後「チキチキマシン猛レース」(1968~1970)
そして日本ではアニメ「タイム・ボカン」(1975~)シリーズに
パクられまくった元ネタ映画

ジャック・レモンなんて、ここまでやるか?というだけ、やる
画面を横切るピーター・フォークのタイミングが最高
ナタリー・ウッド小原乃梨子さんは声まで似ていてびっくりしました


舞台は1908年
ハンサムで女性からモテモテの興行師グレート・レスリー
自動車業界へニューヨーク・パリ間の大レースをもちかけます

レースにはレスリーとメカニックのヘゼカイア(キーナン・ウィン)の
レスリーのライバル、フェイト教授と相棒マックスの
007ばりのスーパーカーハンニバル8号」
そこに自称ジャーナリストで女性人権運動家のマギー・デュボアが
取材記者として参加します





西部の町、ボラーチョでの歓迎パーティ
アラスカでの吹雪
ロシアのシベリアの海岸に漂着
中欧のカルパニア王国で
皇太子ハプニック王位継承の戴冠式までのドタバタ
そして、ついにパリ!
そして、今度はパリからニューヨークへ!


中身なんか何にもありません
ただ、ただ、ギャグの連発です





レスリーと教授の乗る車は、生産するのに当時で10万ドル以上かかったとか
そのほかにも教授のさまざまなアイテムのアイディアがいい出来です
コメディ映画としては制作費から何から
ハリウッド史上最大の規模ということ


もし小学生の頃に見ていたなら、絶対好きになっていた作品
大人になってから見たのが悔やまれます
パイ投げのシーンでさえ「食べ物を粗末にしちゃ・・・」なんて
そこには思い切り笑えない自分がいるのです(笑)



【解説】allcinemaより
古き良きドタバタの味を大作のフォーマットで再現しようとした60年代ハリウッドの中では上出来の部類の作品。時代と舞台設定も今世紀初頭のNY、そしてパリとゴキゲンで、その間を“チキチキマシン猛レース”よろしく、自動車で競走しようってんだから、実際ゴージャスな話。レスリー(カーティス)とフェイト(レモン)の二人は車にかけては宿命のライバル。互いに愛車のチューンナップに情熱を注ぎ、レースにシノギを削っていた。そして挑んだグレート・レース。いつも苦汁を舐めているフェイトは細工をしてレスリー以外の参加者を吹っとばし、先を急ぐ。レスリーはマギー(N・ウッド)という女性記者を救けて、彼女を同乗させ後を追う。あれこれあって場所はアラスカ。雪原を抜きつ抜かれつのデッド・ヒートを繰り広げるのだが、いつの間にか氷が割れ、二組は同じ氷山でシベリアまで流される。ロシアを通って中欧へ。フェイトはカルパニア王国の皇太子ソックリと分かり、彼を身代わりに王位につけようという男爵の奸計に危うく乗りかけるが、マギーらの助けもあって戴冠式まぎわに抜け出して、一路フランスへと車を飛ばす。そしてゴール直前。既に恋仲になっていたレスリーとマギーは痴話ゲンカをおっ始め、その間にフェイトはゴールイン。なのに、わざと勝たせた、と怒りだし、レースはやり直しとなる……。だいぶ冗漫な所もあるが、いろいろのギャグが基本に忠実で、特に大パイ投げシーンの豪快さは見もの。エドワーズとは名コンビのマンシーニ・メロディもスイートだ。