バックドラフト(1991)

 
やっぱり面白い
 
ハンス・ジマーの音楽もいいし
(「料理の鉄人」のほうがメジャーになりましたが 笑)
古いにもかかわらず、特撮の効果の出し方が非常にうまい
この作品以上の火災現場を描いた作品はほかにないでしょう
 
あくまで主人公は「炎」
その炎と命を賭けて戦う消防士たち
 
カート・ラッセルがその炎の中から子どもを助け出すシーンには
思わず「きゃ~~♡」と悲鳴をあげてしまいます(笑)
本当にかっこいい
 
アメリカで消防士がいかに尊敬され、ヒーローであるかが
本当によくわかります
 
ただ長い年月の間に、私の頭の中で主人公は
なぜかニコラス・ケイジに変換されていて
ウィリアム・ボールドウィンだったのが微妙にショック(笑)
物忘れのひどさに自分でも呆れてしまいます
 
 
中途半端で何をやってもだめな見習い消防士の弟ボールドウィン
父親の遺志を継ぎ消防士のリーダーとなるも
尊大な性格で敬遠されがちな兄のラッセルという
不器用なふたりの確執
 
そして謎の放火事件の犯人探し、市長候補の汚職という
ミステリー仕立てて物語は展開していきます
 
服役中の凶悪放火魔ドナルド・サザーランド
真犯人の同僚スコット・グレン
 
正義も、悪役も、とにかくみんなかっこいいのは
この作品くらいではないでしょうか
エロさやグロさや殺人さえもエンターティメント化してしまうのが
ロン・ハワード監督の実力
 
全編見やすく、安定感もさすが
最高の娯楽映画だと思います
 
 
 
余談ですがこのような映画を見ると、日本の消防士や
警察官、自衛官にも感謝しなければな、と考えてしまいました
 
出動のため休憩も食事もなしで現場に向かい作業をして
そのためコンビニで食事を買ったり
消防車の中で缶コーヒーを飲んだだけでも
クレームがくるというではないですか
 
危険な現場で働く人たちに、文句ばかりでなく
「お疲れ様」とも言える人間でいたいものです
ここは日本だからと言われればそれまでですが
 

 
【解説】allcinemaより
殉職した父の後を継いで消防士になろうとシカゴに戻って来た弟(W・ボールドウィン)。だが彼が配属されたのは兄(K・ラッセル)が隊長を務める第17分隊だった。おりしもシカゴでは奇妙な爆発放火事件が続発。それは“バックドラフト”と呼ばれる逆気流現象を伴うものだった……。兄弟の葛藤をからめながら、ミステリー仕立てで繰り広げられるストーリーは、火災に挑む男たちの姿を真っ向から描いたとは言い難いが、エンタテインメントとしての要素は充分に備えている。ILMの特撮も駆使して描いた火災シーンはかつてない迫力。火災の原因を調べる調査官に扮するR・デ・ニーロと、火について誰よりも詳しい獄中の放火魔に扮するD・サザーランドが、多くはない出番ながら強烈な印象を残す。