大統領の陰謀(1976)




ウォーターゲート事件を題材にしたセミ・ドキュメンタリー
大統領の側近による選挙戦の裏工作に気づいた記者が
様々な圧力に抵抗しながらも取材活動を続け
当時の政権を退陣に追い込んだ実話の映画化

かなり硬派な1本でありますが
主人公ふたりのジャーナリストの命をも懸けた展開は
ツウのサスペンス映画好きにはたまらないと思います

まずゴードン・ウィリスのカメラがいい
電話をかける、メモをとる、タイプライターを打つ
オフィスのなかで仕事する孤立した記者をうまく捉えていますし
図書館での膨大な資料に囲まれたふたりを天井から撮るなど
気の遠くなるような作業を完璧に描いています

そのレッドフォードの姿がまたかっこいいんですよ(笑)
この作品を見て新聞記者目指したひとは絶対多くいると思います
タイプライターの音がまたいい!

全米の取材現場に通い続ける執念
しかし非協力的な共和党員からは門前払い
ほとんど追い返されてしまいます

それでもひたすらに証拠を探り
現職の大統領をじわじわと追い込んでいく
今度は立件できるかどうか
司法の厚い壁をどうするのかという問題が生じてきます

ただ終盤、ディープ・スロートの一言で
事件がほとんど解決してしまったのは拍子抜け(笑)
事実ならしょうがないのでしょうけれど
やはり主人公ふたりに証拠を探してもらいたかったですね


今、世界の報道の自由度は脅威にさらされているそうです
アメリカ大統領のメディア攻撃の影響で
各国の指導者たちも「安全保障」というの名のもと
厳格なメディア監視体制を確立しようとしているそうです

確かにトランプ大統領の側から見てみたら
メディアの存在は脅威に違いありません
もしかしたら辞任に追い込まれるかも知れないのですから
ニクソンのように


1972年6月17日にワシントンD.C.民主党本部で起きた盗聴侵入事件に始まったアメリカの政治スキャンダル。1974年8月9日にリチャード・ニクソン大統領が辞任するまでの盗聴、侵入、裁判、もみ消し、司法妨害、証拠隠滅、事件報道、上院特別調査委員会、録音テープ、特別検察官解任、大統領弾劾発議、大統領辞任のすべての経過を総称して「ウォーターゲート事件」という。

【解説】allcinemaより
ウォーターゲート事件の真相を突き止め、ニクソン大統領を失脚にまで到らしめた二人の新聞記者カール・バーンスタインボブ・ウッドワードの活躍を描いた実話の映画化。根気良く調査を続ける二人の姿と少しずつ事件の概要が判明して行く様はドキュメンタリー・タッチを越えて、政治を題材とした“探偵映画”と言って良いほど面白い。デスクに扮するJ・ロバーズが頼もしい演技を見せる。