42 ~世界を変えた男~(2013)




よかったですね
感動しました


アフリカ系アメリカ人初のメジャーリーガー
ジャッキー・ロビンソンを描いた伝記映画
「42」とは彼の背番号のこと

当時の(現代でも?)アメリカで黒人が普通に生活することが
いかに命がけだったかということがわかります

白人の反発にあう、それは即暴力をうけかねないということ
殺されてしまうかも知れない
彼らにとって黒人は、自分たちと同じ「人」ではないのです


第二次大戦後
ドジャースの社長兼ゼネラルマネージャーのブランチ・リッキーは
新時代にいち早く対応しようと、黒人選手を迎え入れることを決意します

反対する関係者たちには、黒人の観客が入れば儲かると
白も黒もない、カネの色は緑だと説得します
そしてニグロリーグで活躍していたロビンソンとという
黒人選手と契約するのです

難色を示す、監督に選手たち
しかしリッチーは、絶対的権力でロビンソンをほかの選手と平等に扱わせます
従わなければ監督はクビ、選手はトレード、そう言い切る

信念とか、お堅いメッセージなど掲げない
ただ野球が好きなだけ、試合に勝ちたいだけ

とはいえ、白人ばかりのメジャーリーグ
ロビンソンが受け入れられるはずなどありません
少年が父親の真似して暴言をとばす姿にはぞっとします
親の姿を見て、子どもも差別するという心を育む

ひたすら屈辱に堪えるロビンソン
しかしチームには少しづつ変化が起こってきます
ロビンソンをかばい、仲間として認めていく

差別することが、いかに醜い姿であるのかに
気が付いたのです





リッチーはたったひとりで、メジャーリーグ界を
変えることに成功したのです
それは、かって彼が大学野球の監督だったころの
知らざれる優秀な黒人選手を失った償いでもありました

ロビンソンは首位打と盗塁王を獲得、MVPにも選出
1954年まで6年連続でオールスターにも出場したそうです


いじめや差別、暴力とは、される側よりも
するほうの側が変わらなければ、決してなくらない

それは抵抗できない、弱いものばかりを狙って
集団で攻撃するものなのだから


そして、この作品の素晴らしいところは
ロビンソンという、ひとりの野球選手を憐れむのではなく
偉大なメジャー・リーガーとして、人間として
尊敬し讃えていることでしょう

確かにベタな内容かも知れませんが
このようなスピリッツを、私たちは決して忘れてはいけない
そう思うから・・

お気に入りにさせてもらいます



【解説】allcinemaより 
史上初の黒人メジャーリーガーとして幾多の差別を乗り越え、野球界の新たな1ページを切り開いた伝説のプレイヤー、ジャッキー・ロビンソンの不屈の人生を描いた感動の伝記ドラマ。彼と、彼を周囲の猛反対を押し切り起用したブルックリン・ドジャースのやり手GMブランチ・リッキーの2人が繰り広げる孤独で過酷な戦いの行方を綴る。主演はチャドウィック・ボーズマン、共演にハリソン・フォード。監督は「L.A.コンフィデンシャル」「ミスティック・リバー」などの脚本で知られるブライアン・ヘルゲランド
 1945年、ブルックリン・ドジャースのGMブランチ・リッキーは、一人の黒人選手と契約を交わす。その名はジャッキー・ロビンソン。当時、メジャーリーガーは白人だけの世界。リッキーのこの決断に対し、非難の嵐が巻き起こる。それでも下部リーグの3Aに出場し、逆境の中で実績を残していくジャッキー。そしてついに1947年、彼はドジャースの一員として、背番号42のユニフォームに袖を通し、メジャーのグラウンドに立つ。しかしそんな彼の前には、数々の差別的待遇や卑劣ないやがらせが当然のように待ち受けていた。チームメイトさえ味方してくれない過酷な状況の中、リッキーとの約束を守り、歯を食いしばって耐え忍び、プレーに集中するジャッキーだったが…。