イン・ザ・ヒーロー(2014)




「戦隊モノ」のスーツアクターにスポットライトをあてた
蒲田行進曲」のオマージュ的な作品

展開はベタなのですが、私は楽しめました
主人公の「ブルース・リー」ラブにはちょっと共感(笑)

唐沢寿明さんは、東映アクションクラブで
スーツアクターや端役として
約10年下積み時代を過ごしたそうです
そんな彼の経験もこの作品に生かされているそうです


下落合ヒーローアクションクラブ(HAC)の代表
本城渉(唐沢)は映画界では誰もが知るベテランスーツアクター
ついに顔出しで主演の依頼がやってくるものの
若手アイドル、一ノ瀬リョウ(福士蒼汰)に役を取られてしまいます
しかし、その一ノ瀬が本城のもとに弟子入りにやってきます

一ノ瀬の母親と弟妹の、余計なエピソードはないほうがよかったですね
(それでは福士蒼汰ファンが許さないか)
師弟愛、映画愛にスポットを絞ったほうが
もっと感動できたでしょう





それにしてもスーツアクターの仕事の幅って広いのですね
スーパー戦隊」ものに限らず、時代劇での斬られ役
ゲームのアクションシーンの撮影、あらゆる危険なスタント
日本のエンターティンメント界で
いかに彼らの存在が重要なのかがわかります

そんな本城にハリウッド大作でアクションする話が舞い込んできます
しかしそれは8.5メートルの高さから落下し、100人の忍者を斬り倒す
しかもマットなし、ワイヤーなし、CGなし
ワンカットで撮影するという危険極まりないものでした

そろそろ身体にガタもきているアラフィフ男の
一世一代のスタントがはじまります

しかし、そのアナログにこだわった最大のシーンが
ワイヤーアクションに、CGの炎が見事にまるわかりって・・・

東映さん~~
夢、壊しちゃってますよ(笑)


でも、全体的にはバカな男の
夢ある寓話を描いたなかなかの佳作

最後には奥さんも戻ってきてくれて
ブルース・リー」というよりは
ジャッキー・チェン」なお話でした



【解説】allcinemaより 
パッチギ!」「フラガール」のプロデューサー李鳳宇が「20世紀少年」の唐沢寿明を主演に迎え、日本の特撮ヒーローにおける縁の下の力持ち的存在の“スーツアクター”にスポットを当てて贈る痛快アクション・エンタテインメント。スーツアクター一筋の熱き男が挑む命を賭けた一世一代のアクション・スタントを、生意気盛りの人気アイドル俳優との間に芽生える師弟愛とともに描き出す。共演はTV「仮面ライダーフォーゼ」「あまちゃん」の福士蒼汰。監督は「ボーイ・ミーツ・プサン」「カフェ・ソウル」の武正晴
 ブルース・リーを崇拝するこの道25年のベテラン・スーツアクター、本城渉。いつか“顔出し”で映画出演するという未だ叶わぬ夢を追い続け、愚直に鍛錬に励む日々。それでも、もはや身体は悲鳴をあげ、妻子にも愛想を尽かされ、おまけに初めての顔出しのチャンスは、特撮ヒーローをバカにする売り出し中の新人、一ノ瀬リョウに奪われる始末。ところが、そんな崖っぷちの本城のもとに、ハリウッドが手がける忍者アクション大作「ラストブレイド」への出演という思いも寄らぬオファーが舞い込んでくる。ようやく巡ってきた一世一代のチャンス。しかしそれは、命の危険を伴うあまりにも無謀なスタントだった。