グランド・ブダペスト・ホテル(2013)

 
ウェス・アンダーソン監督の作品はお初です
海外では高い評価を受け、ヒットしたという本作
ごめんなさい、映画の質は別として
どこがそこまで面白いのか、よくわかりませんでした
 
戦争や、差別、ファシストや、共産主義に対する
風刺や皮肉が込められているということは
何となくわかります
 
でも「このインテリ・ジョークが、君たちにわかるかい?」と
突きつけられているようで(笑)
まあ、私はMっ子なので
そういうイヤミも嫌いではありませんけれど(笑)
 
美術のセンスはいいですね
全編がピンク系で絵本のようですし、格調も高い
すり替えられた絵画は・・卑猥でしたけど
 
ハンガリーブダペストはヨーロッパでも
最も美しい街の一つと言われる名所なのだそうです
1900年代まではハンガリー語よりドイツ語が主要な言語で
20世紀の変わり目には「ユダヤ人のメッカ」とも呼ばれた都市ということ
(映画での舞台は架空の国、ズブロッカ共和国)
 
1932年
有名ホテル「グランド・ブダペスト」のコンシェルジュ、グスタヴは
「おもてなし」の名士として名を知られていました
とくに熟女(というより老女)のお相手には手を抜きません
そのせいで膨大な遺産を受け取ることになってしまいます
 
赤の他人が遺産を譲り受けるなど
親族が黙って見てるわけにはいかない
グスタヴは陰謀に巻き込まれ刑務所へ入れられてしまいます
 
 
 
グスタヴとロビーボーイのゼロのやりとりは軽快でいいですね
そんな汚れてるのに香水なんかつけてもどうにもならないから!(笑)
 
ゼロの奥さん役のシアーシャ・ローナンはめっちゃキュート
そんな彼女もグスタヴは平気で口説きます
女性のストライクゾーンが広すぎ(笑)
ウィレム・デフォーの殺し屋もいいですね、ハマっています
 
残酷なシーンも、動物虐待も
理不尽なラストもサラっと軽妙に描かれていました
 
第87回アカデミー賞では9部門でノミネート、4部門受賞
アメリカの映画界ではいかにユダヤ系の影響が強いのか
そう感じさせる1本でした
 

 
【解説】NHKオンラインより
1932年。格式高いグランド・ブダペスト・ホテルに“伝説のコンシェルジュ”と呼ばれるグスタヴがいた。ある日、上客のマダム殺害事件が起き、遺言で高価な絵画がグスタヴに贈られたことから容疑をかけられてしまう。コンシェルジュのネットワークを駆使するグスタヴは、ホテルの威信を守ろうと、新人ロビーボーイのゼロとともに、ヨーロッパ中を駆け巡り事件解決に挑む。アカデミー賞4部門受賞、ベルリン映画祭銀熊賞受賞。
【注】この作品は、3つの画面サイズで製作されており、異なったサイズの映像が混在しますが、演出によるものです。