くまのアーネストおじさんとセレスティーヌ(2012)




原作は人気絵本ということですが
作品のほうも動く「絵本」でした
手書き風タッチの淡い水彩色で描かれた美しい風景に
可愛らしいキャラクター

吹き替え版で見たからか、雰囲気とか
警察に追われてのカーチェイスなどは
ルパン三世」に似ている気がしました
もしかしたら、日本のアニメの影響を
受けた作品なのではないでしょうか

地下で暮らすねずみの国の孤児セレスティーヌは
絵を書くのが上手で空想好きな女の子
地上に住むクマと友達になりたいと思っています

くまで音楽家のアーネストは町からはずれた場所に
ひとりで暮らしています
ある日、食べ物を探しに町にやってきて
セレスティーヌと出会いました

だけど、アーネストとセレスティーヌが
ガチで犯罪者なのです(笑)
ふたりは車を盗んで逃げ、アーネストの家に隠れ
身を寄せ合いながら暮らします

この作品が伝えるメッセージは
違う文化をもつ者に偏見をもったり、排除するよりも
尊重し共存するべきということだと思うのですが

それよりも種族の違い、年の差
犯罪から逃げる、禁断の愛に感じてしまいました
こういうアダルトな思考になってしまうのは
私だけなのでしょうか(笑)

アーネストはセレスティーヌを想い
セレスティーヌはアーネストを想う
逮捕され裁判になる日まで
お互いはお互いを守ろうとします

ずっとはみ出し者で孤独だったふたり
初めて本当の愛に出会えたのです

アーネストとセレスティーヌが
決して悪人ではないと気が付いた裁判官は
ふたりが一緒に暮らすことを赦します

私はやはり、恋愛映画として鑑賞したほうがしっくりきます
フランスのエスプリある、上品でお洒落なアニメーションでした



【作品情報】Movie Walkerより
ベルギー出身の絵本作家ガブリエル・バンサンの代表作「くまのアーネストおじさん」シリーズをアニメ映画化。ふとしたきっかけで出会い、友情を育んでいくクマのアーネストおじさんとネズミのセレスティーヌ。2人が繰り広げるハートウォーミングなエピソードの数々を、独特の水彩画タッチの映像で描き出す。