駄作といわれるほど、酷い出来だとは思いませんが
前2作と比べてしまうと、もうダメですね
(なんたってデュヴァル様が出ていませんもの)
番外編と思って鑑賞するのがいいのかもしれません
社会に貢献し、堅気になり
家族との和解を望んでいるドン・マイケル・コルリオーネ
なのに、足を洗おうとするたびに事件が起きる
ファミリーを合法的な組織にする
しかし、政治家も大手企業も、まさかのバチカンの勢力までが
マフィアと手を組み、腐敗しきっていたのです
これは実際に起こった「カルヴィ暗殺事件」や
「ヨハネ・パウロ1世の突然死」が題材になっているそう
しかし、マイケルは糖尿病を患い
もはや戦う体力も気力も衰えてしまいました
ソニーの息子のヴィンセントにドンの地位を譲ります
残念なのは、アンディ・ガルシア演じるこの後継者に魅力がないこと
ソニーの息子ということで短期で、気が荒く、女好き
そんな彼のドンになるまでの成長が描かれているならまだしも
突然、冷静で立派な大人の男に大変身(笑)
娘が銃殺された時のパチーノの絶叫は
迫真の演技で素晴らしかったけれど
私としては、娘は殺すより愛する男のもとに去り
結局は妻にも、息子にも去られ
切実で虚しく、後悔だけを残し
最後のシーンに繋げたほうがよかったような気がします
権力と、名誉と、富を得た人間の最期は
誰にも悲しんでもらえず
孤独こそが、美しい
そう思うから
【解説】allcinemaより
コルレオーネ・ファミリーを描いた壮大なドラマの最終章。ファミリーのドンとなったマイケル(A・パチーノ)は、バチカンの加護を得て一切の犯罪から手を引くことを宣言した。だが後継者に甥のビンセント(A・ガルシア)を立てたことから内部抗争に火がついてしまう。自身も病に蝕まれるマイケルは何とか事態の収拾を図ろうとするのだが……。名作・傑作の誉れ高い前2作の後という、想像しがたいプレッシャーを考えるなら、これはこれで<サーガ>の締めくくりには相応しい完成度と言ってもよいだろう。オペラ劇場で迎えるクライマックスと、その後に続く幕切れも充分な感動を与えてくれる。過去の因縁によって再び暴力の世界に引き戻されるマイケルを、老け役で熱演するパチーノや、血気盛んなガルシアなどキャスト陣の頑張りも悪くない。当初ウィノナ・ライダーが演じる予定だったマイケルの娘役にはコッポラの娘ソフィアが扮し、一部の映画ファンや評論家からブーイングが起こったが、イタリア娘の情熱と存在感はよく出ていた。