サンタクロースになった少年(2007)




サンタクロースはなぜ
子どもたちにプレゼントを配るようになったのか
トナカイがそりを引いているのか
赤い服を着ているのか

もし、子どもからそんな質問をされたら
なんて答えたらいいのかしら

そんな問いかけに答えた作品なのでしょう
そう思うとこの作品がフィンランド
年間興収1位になったのもわかります

悪い人間はひとりも出てきません
厳しい自然の中、村の人々は貧しいけれど
お互いのできる範囲で助け合います

でも、ハリウッドのクリスマス映画のように
感動的な仕上がりではないのですね(笑)
実に淡々とした物語に感じます

それにはきっと、フィンランド人の
国民性や考え方もあるのだと思います
控えめで無口、慎重で声も小さい
しかし一見、不愛想なようでも
実は優しく親切な人が多いそうなのです

この作品でも大げさなシーンはほとんどありません
両親と妹を亡くした少年が
お世話になった村の家庭の子どもに
クリスマスに手作りのプレゼントを置いていく

やがて、成長し大人になってもそれは続けられ
プレゼントをする子どもたちの数も次第に増えていくのです

助け合いや感謝の気持ちが
サンタクロースのクリスマス・プレゼントになったのです

ラップランドの風景はファンタジックで美しく
本物のお伽噺の世界の中のようでした

もしお子さんにサンタクロースの質問をされたときには
この作品を一緒に見るといいと思います
すべてが真実の物語ではないけれど
思いやりを知るというプレゼントはできるのではないでしょうか



【内容紹介】Amazonより
ハートウォーミングなサンタ誕生物語!フィンランドアカデミー賞最高人気賞・最優秀撮影賞。サラソータ映画祭(アメリカ)観客賞。エレバン国際子供映画祭(アルメニア)最優秀作品賞。FICI国際子供映画祭(スペイン)観客賞。サンタクロースはなぜサンタクロースになったのか。その少年時代に秘められたおはなし。 クリスマス伝説の謎が解き明かされる! 孤児になった不幸にもめげず、人々に愛と善意を贈り続けたニコラス少年の姿が胸をうつ。フィンランドでは年間興収1位!ドイツではDVDがミリオンセラー!フィンランドを代表する作家・脚本家マルコ・レイノ原作(講談社)。児童書として書かれた原作『クリスマス・ストーリー』の映画化にあたって自ら脚本を担当。翻訳版絵本『クリスマス物語』は講談社から刊行されている。サンタクロースが住むという、フィンランドの北極圏・ラップランドで撮影。厳しくも美しい本物の白銀の風景は、人工雪やCGとは比べものにならない迫力。日本語吹き替え版あり。