ザッツ★マジックアワー ダメ男ハワードのステキな人生(2008)

 
 
 
邦題と内容は全く違い
どちらかといえば、時代遅れのマジシャンの
時には哀しく、痛々しい人生
 
トム・ハンクス父子共演で話題になりそうなものですが
日本では未公開だったようです
とはいえジョン・マルコヴィッチの演技は天才的
地味ですがしっかりとした作品に仕上がっていますね
 
父親の勧めである弁護士への道ではなく
自らの希望である作家を目指しながら
奇術師のバック・ハワードの付き人になるトロイ
 
かってバックは脚光を浴びた時期もあったのでしょう
しかし今では落ち目、地方を回りお決まりのマジックを披露
そのうえ頑固で傲慢な性格のため
周囲の人間とぶつかることもしばしば
 
そんな気難しいバックですが
真面目で控えめなトロイを気に入ったのでしょう
トロイもまたマジックしかないバックを気にかけます
バックが自らのマジックを「超心理学」と呼ぶように
種も仕掛けもない本物だといつしか思うようにもなります
 
そしてある事故をきっかけに再びブレイクします
テレビ出演にラスベガスでの華々しいショー
 
だけれどバックは客が隠した
自分のギャラを見つけるという最後の見せ場で失敗
忽然と姿を消しました
 
 
 
マジシャンだけでなく、コメディアンにしても
俳優やミュージシャンにしても
ショービズ界のリアルってこうなのでしょうね
 
人気がなくなると、地方の小さな劇場めぐり
古いファンに見守られながら食いつないでいく
なのにプライドだけは捨てれない
他人に指示されるなんてもってのほか
 
実在したマジシャン
アメージング・クレスキンがモデルということです
誰にも種を見破られることなく
謎は今でも謎のままだとか
 
男の仕事、ロマン、意地、悲哀、老い
硬派な物語でしょう
とにかく、ジョン・マルコヴィッチが素晴らしい
ファンの方は必見だと思います
 

 
【概要】ウィキペディアより
トム・ハンクスが製作、息子コリン・ハンクスが主演を務めた。実力派俳優のジョン・マルコヴィッチがかつて脚光を浴びるも、年を重ねて人気も陰り始めたメンタリスト(奇術師)をユーモラスかつ繊細に演じている。ちなみにマルコヴィッチが演じたメンタリストの“バック・ハワード”は、1970年代に活躍した超能力者のクレスキンにヒントを得ている。本作で製作を務めているハンクスは、劇中でも主人公の父親役で出演した。日本では劇場未公開でDVDでリリースされたのみである。米国ではサンダンス映画祭においてプレミア上映された。