ミックマック(2009)




テリー・ギリアム監督の作品って
違うのだけれど似ていますよね

ファンタジーで、ユニークで、ブラックで
いたずら心が満載
そして回りくどい(笑)

おフランスだけあって
ジュネ監督のほうは
よりお洒落で、可愛らしい
元ネタは「七人の侍」と「スパイ大作戦」だそうです

ミックマックとはフランス語で「イタズラ」
または「混乱」や「ごちゃ混ぜ」ということ

地雷により死んでしまった父親と
流れ弾で頭に銃弾を受けてしまい
おまけに入院中に家も家財道具も仕事も
すべて失った自分のため
バジルはふたりの武器商人に復讐を企てます

天才奇人の仲間がガラクタで作った
アナログな道具と方法でスパイ活動
軍事会社を破壊し、経営者を罠にはめる

なんちゃってイラクアフガニスタンに拉致するシーンでは
こんな猛毒もってきていいのかなあと思いましたが
ちゃんとオチがありました

恋模様もしっかり描かれています
女の子の洋服がダンスをしているように
くるくる回っているラストも、お洒落、お洒落

ジュネ監督はきっと、ちょっと変わっている
社会で生きることがヘタな人間が好きなんですね

映像センスは抜群で、パリの風景も美しい
名所観光もできます(笑)



【解説】allcinemaより
 「アメリ」「ロング・エンゲージメント」のジャン=ピエール・ジュネ監督が「ぼくの大切なともだち」の人気コメディアン、ダニー・ブーンを主演に迎え、奇想天外な物語と美しくもシュールかつ遊び心あふれる映像で贈るファンタジー・コメディ。不幸な人生を送る主人公が、その原因を作った2大軍事企業を相手に、個性豊かな仲間たちと繰り広げる壮大なイタズラの行方を風刺とユーモアを織り交ぜ綴ってゆく。
 幼い頃に、父親を地雷で亡くした男、バジル。ビデオ・レンタルショップで働く彼は、ある夜、発砲事件に巻き込まれ、頭に銃弾を受けてしまう。なんとか命は取り留めたものの、銃弾が頭に埋まったまま生きていくハメに。おまけに、入院中に職も家も全てを失ってしまったバジルは、廃品回収をしながら共同生活を送るユニークな仲間たちと出会う。彼らは、それぞれに“人間大砲”や“言語オタク”、“軟体女”といった不思議な特技を持つ7人の超個性派集団。そんな彼らに温かく迎えられたバジルは、ある時、偶然にも父親を殺した地雷を製造した会社と自分の頭に残る銃弾の製造会社を同時に発見する。そして、仲間たちの助けを借りて、この2つのハイテク企業に復讐することを決意するバジルだったが…。