毎日が夏休み(1994)



コミックの映画化ということもあり
リアリティのある作品とは言えませんでしたが

人生の失敗はやり直しできる
発想を変えれば新しい道は開ける
そういう希望ある物語でした

出社拒否になってしまった(義理の)父親と
いじめで登校拒否になってしまった娘
父親は「行きたくなければ学校に行かなくてもいい」と
娘に勉強を教えるようになり
ふたりで「何でも屋」まで起業してしまいます



先日友人と買い物に行ったのですけれど
彼女のご主人が部下にパワハラ発言をしてしまい
その部下が会社を辞めてしまったという話を聞きました

懲戒免職にはならなかったけれど
そのことで減給等、重い処分が下されたそうなのです

ふたりのお子さんを私立の学校に通わせているため
家計はすぐに苦しいものになったと言います

私は答えました
「悩んでる暇があったら働いてみたら?
 今まで専業主婦でいれたことを
 ご主人に感謝しなきゃいけないんだよ」



人から見たら裕福で順調に見える家庭でも
何が起こるかわからない
今やリストラや会社の倒産だって
絶対ないとは言い切れない

この作品でも、エリートの夫と有名校に通う娘
理想の家庭だと思っていた母親だけが
ショックで崩壊寸前になってしまいます

しかし父親と娘は
今までの渇いていた関係から、向き合うようになり
お互いが誰よりの理解者となっていくのです
会社だけが、学校だけが、全てではなかった

これはホームドラマなファンタジー

どんな困難にぶつかっても
何度でも這い上がっていく
現代人にはそういう粘り強さが必要なのかも知れませんね



【解説】allcinemaより
大島弓子の同名コミックを「卒業旅行 ニホンから来ました」の金子修介監督が映画化したホーム・コメディ。父、母ともに再婚同士という家庭にすむ女子中学生スギナは、学校でのいじめにより登校拒否に。一方、エリート・サラリーマンの義父も出社拒否に陥っていた。母の心配をよそに、娘の教育に目覚めた義父は娘との時間を作るために“何でも屋・林海寺社”を開業するのだが……。13歳のスギナ役はこれが映画デビューとなる佐伯日菜子が好演。