カンバセーション…盗聴…(1973)

 
 
映像センスは抜群
カメラはビル・バトラー
ジョーズ」の撮影で有名な名カメラマンですね
 
この作品で「盗聴屋」という仕事があるということを知りました
70年代でこの技術
今ではどうなっているのでしょう
うかつなことは何も言えません(笑)
 
スパイやテロ活動の阻止
探偵のような役割
依頼主によって目的は様々なのでしょう
 
ハリーはプロの盗聴屋
そしてその腕は盗聴界でも有名なようです
彼は1組のカップルの盗聴を依頼されます
 
依頼主に届けに行ったところ
秘書(ハリソン・フォード!)の態度が気に入らず
怒ったハリーはテープを持ち帰ってしまいます
そしてそのテープの会話が殺人を予想した内容だと気が付いてしまいます
 
殺されると思った側が違う
実は社内抗争の陰謀だったという
どんでん返しは面白かった
重役夫人とその彼氏役、秘書の関係は
もうすこし知りたかったところだけど
 
そして、盗聴屋だからこそ盗聴の本当の怖さを知っている
「盗聴しているぞ」の脅しをうけて
ハリーは自分の部屋をまるごと破壊してしまいます
(引っ越した方が早いけどな)
 
盗聴屋の見本市があるのにもびっくり
どれほど盗聴大国なのでしょう
 
ただ、酔った勢いとはいえ
仕事場に他人を招き入れたのはアララでしたね
プロとして失格な行為でした
 
過去には日本の総理がアメリカのホテルで盗聴され
日米交渉が不利になった事実もあるそうです
 
ちなみにアメリカの大統領は
決して他国のホテルには宿泊しないそうそうです
サミットで来日した時にも
アメリカ軍関係の施設に宿泊場所を作るのだとか
 
私たちのプライベートも、いつ
どこで覗かれているかわかりませんね
そんなメッセージが恐ろしい作品でした
 

 
【解説】allcinemaより
 サンフランシスコ。広場を散歩している一組の若いカップルを注視する一見ごく平凡な中年男ハリーは、プロの盗聴屋。彼は依頼を受け、カップルの会話をテープに録音していた。長年の経験から“好奇心”を捨て、淡々と仕事をこなすハリー。彼はまた、自身のプライベートを決して明かすことはなかった。だが翌日、ハリーは依頼主への疑念から自らのポリシーを破り、録音テープを再生。すると、殺人事件をほのめかす声が記録されていた…。
 カンヌ映画祭グランプリに輝いたコッポラの意欲作。万人に愛された「ゴッドファーザー」に比べてプライベート・フィルムにより近いが、それだけ監督の個性が出ている。物語は、プロの盗聴屋が次々と他人のプライバシーを侵し、盗聴を繰り返す作業を克明に描いていくが、やがて“自分も盗聴されている”という脅迫観念に陥った主人公が、孤独と狂気の日々に没入していくという観念的なもの。大都会に住む現代人の不安感を象徴的に描いた作品。