非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎(2004)




ダーガーの日記と小説
彼を知る人物からのインタビューによる
ドキュメンタリー作品

ダーガーの作品をデジタル化して作成した
アニメーションが素晴らしい
作品本来のイメージを損なわず
見事な仕上がりだと感心してしまいます

ダーガーの作品を初めて見たとき
知らない絵柄のはずなのに
まるで知ってるような気持ちになったのは
私だけなのでしょうか

どこか懐かしさを感じる
そして引き込まれる
美しい色彩





ほとんど他人との接触のなかった謎の人物

彼は知的障害として施設に入れられ、そこから脱走し
病院の床磨きとして73歳まで働きました
81歳で生涯を閉じるまで長大な物語と挿絵の製作を行っていました
その文章からはとても頭の良さを感じます

彼は自分の性格も、行動も、冷静に分析し
自分自身のことを実によく知っている
非現実の王国で」も自らがつけたタイトルなのです
(正式には「非現実の王国として知られる地におけるヴィヴィアン・ガールズの物語
 子供奴隷の反乱に起因するグランデコ・アンジェリニアン戦争の嵐の物語」)





だけれど他人には理解されなかった
天才とはそういうものでしょう

アパートの大家夫婦と一部の住民だけが
彼を見守ってくれたのです
この数人のおかげでダーガーの作品は世界に知られることになりました
本人は本望ではなかったでしょうが(笑)

だぶん誰にも知られたくなく
見られたくなかったと思います
それは心の中を覗かれるようなもの

ぎこちなく動くアニメーションが
とにかく、よく仕上がっています

そして好きなものだけに囲まれた
ダーガーの部屋がとても魅力的に思える
私も、もし孤独だったらこんな部屋に住みたい
そんなふうにさえ願ってしまいます

ドキュメンタリーとして卓越した作品ではないのかも知れませんが
映像としてダーガーの作品群を鑑賞できたことは
大きく評価できるでしょう

お気に入りで



【解説】シネマトゥデイより
後、急に評価が高まりつつある孤高のアウトサイダー・アーティストヘンリー・ダーガーの一生に迫るドキュメンタリー。アカデミー賞受賞経験もある気鋭のジェシカ・ユー監督が病院の掃除人として生涯を終えた一人の男の人生を、生前の彼を知る人々の証言と、その膨大な作品群から浮かび上がらせる。ナレーションを担当するのは『宇宙戦争』などの名子役、ダコタ・ファニング。常人の想像をはるかに超える独創的な世界が観客をとりこにする。
【あらすじ】
1973年、ヘンリー・ダーガーという孤独な老人が他界し、1万5千ページを超える小説と、そのほとんどが3メートル以上もある数百枚の絵が発見される。1892年にシカゴで生まれた彼は幼いころに母を亡くし、父も15歳のときに亡くなってしまう。彼はやがて知的障害児の保護施設に入るがそこを抜け出し、単身生まれ故郷のシカゴに戻る。


【解説】allcinemaより
 1973年にひっそりと81年の生涯を閉じ、その後に多数の作品が発見され急速に評価を得た孤高のアウトサイダー・アーティストヘンリー・ダーガーの謎に包まれた人生とその特異な作品世界に迫るアート・ドキュメンタリー。監督は96年のアカデミー短編ドキュメンタリー賞受賞のジェシカ・ユー。親類も友人もなく、生涯にわたって孤独の世界に身を置いたダーガーの人物像を入念なリサーチで明らかにしていくドキュメントと併行して、彼が遺した15,000ページを越える小説『非現実の王国で』に描かれた挿絵をアニメーション化し、ダーガーが生きる拠り所とした奔放な妄想世界を描き出していく。