鬼平犯科帳(1995)




「親もいらねば、あるじもいらぬ。
 お前さえいればそれでいい」


鬼の平蔵、中村吉右衛門さんの
魅力ひとつだけでもっていく作品

豪華なキャストなのですけれど
鬼平の気迫の前には、おちゃめさには
誰もが小物に見えてしまいます

大阪の元締めである白子の菊右衛門は
江戸で活動するためには平蔵の存在が邪魔でした
そこで平蔵に恨みをもつ女、荒神のお豊に接近し
平蔵を消す計画を立てます

平蔵を陥れるため平蔵の息子を誘惑するお富・・・
うーん、さすがにこれには無理があったかな
志麻姐さんがいくら美人でも
見るからに歳の差がありすぎ
釣り合わなすぎて色気を感じません

悪党が無駄に人を殺し、火を放つのも
ただの馬鹿な暴徒でしかなく
物語に捻りも美徳も感じませんね

平蔵と戦うなら平蔵と同等なだけの
頭の良さがなければ
映画としても盛り上がらない

それなりには楽しめるけれど
ドラマのスペシャル版といった感じ
もう少しストリーにも演出にも
迫力が欲しかったですね

ただ、鬼平中村吉右衛門さんはやはり
すごく、いい



【解説】allcinemaより
フジテレビ系列で放送の中村吉右衛門主演による、池波正太郎原作の時代劇「鬼平犯科帳」の映画化。監督は小野田嘉幹。多岐川裕美、東根作寿英、世良公則藤田まこと岩下志麻らによる豪華出演陣にも注目。松竹創業100周年記念作品。難事件に挑む鬼平らの活躍を描く捕物帳。
 火付盗賊改方長官の長谷川平蔵の前に現れた盗賊“狐火の勇五郎”の犯行は、押し入った屋敷の人々を皆殺しにするという惨虐なものだった。だが本来“狐火の勇五郎”は殺人を犯さない。平蔵の密偵おまさは、かつて恋人だった勇五郎に会う。そして勇五郎の腹違いの弟である文吉が勇五郎の名を語っていることを知り、平蔵に伝えるのだが…。