ファンタスティック・プラネット(1973)

 
これはどの年代向けのアニメなのだろう
子どもに見せるようなものではない
かといって、いい大人が楽しむのには奇抜で奇怪
 
切り絵をコマ撮り、製作年数は4年もかかったとか
1973年、カンヌ映画祭でアニメとしては初めての特別賞受賞
原題は「野蛮な惑星」
 
ドラーグ人という青い巨人が住む惑星
人間は蟻のように生活し
またはドラーグ人によってペットのように飼われています
 
たぶん植民地や奴隷、民族的な対立などを
ドラーグ人という支配者と、支配されている人間側とで
描いているのではないでしょうか
 
ドラーグ人から盗んだヘッドホンにより知識を得た人間たちは
反抗をはじめ、ドラーグ人の脅威になっていきます
恐れたドラーグ人は人間を大量虐殺していくのです
 
支配と絶望
残酷と卑猥
 
ラストは綺麗にまとまっていましたね
私としてはここまでグロテスクなのなら
もっと最低な終わり方でもよかったと思いましたが
 
決して好きなタイプの造形のキャラクターたちではない
でもなぜか引き込まれてしまう毒がある
 
ここまでやっちゃうと芸術になるんだな
普通のアニメ映画では感じることのできないものを
感じることができるアニメ映画でしょう
 

 
【解説】allcinemaより
仏のSF作家ステファン・ウルの長編小説を、マンガ家ローラン・トポールの絵でアニメ化した異色のファンタジー作品で、未開の惑星イガムを舞台に人間型のオム族と、彼らを奴隷のように扱うドラーグ族の戦いと協調を描く。ストーリーとしてはこなれていない箇所も多く消化不良の感はあるが、なんといってもその特異なアニメーション映像に目を見張る。トポールのイラストがそのまま動く事の驚きと、SF的イマジネーションの凄さ、思いがけないグロテスク趣味など、その類を見ないビジュアルは一見の価値有りだ。