ハスラー2(1986)

 
 
 
トム・クルーズの数ある主演作のなかで
最もトム・クルーズがオバカでかっこ悪い作品(笑)
 
それでも、トムなら神業的な曲芸でもやってくれるのだろうと
「カクテル」みたいに投げて廻してびしっと決めてくれると
期待しちゃうわけですが・・
まあ普通(笑)
 
そして我らがポール・ニューマン
(明らかにトムとは扱いが違うよ?)
お酒の販売業などしながら日々女性を口説いているようです
とうの昔に「ハスラー」は引退し、視力も体力も衰えました
 
そんな彼の前に現れたビリヤードの天才ヴィンセント
かっての、若い頃の、熱い気持ちが蘇ります
 
最初はヴィンセントに、ただ勝負の世界を
教えたかっただけかも知れない
だけど自分のほうが、だんだんとのめり込んでいってしまうのです
若造のように本能のまま突っ走ってしまう
 
こんな情けなくて、困ったオヤジ
でもニューマンがやると、品も色気もあるのよねえ
 
凄くいい出来と言える内容ではないですが(笑)
若い頃夢中になったことに、もういちどトライしてみたい
そういう気持ちを呼び起こす作品ですよね
 

 
【解説】allcinemaより
P・ニューマン主演による名作「ハスラー」の続編で、日本中にビリヤード・ブームを巻き起こした。かつてのハスラー、エディは、あのミネソタ・ファッツとの死闘から25年が経ち、今はもう50代。現在は現役を離れ、シカゴを根城に若いハスラーの胴元になったり、酒のセールスのようなことをして気ままな生活を送っていた。そんな彼の目に、顔に似合わぬ鋭いキューさばきで容赦なく相手を打ち負かしているビンセントという若いハスラーの姿が止まった。彼の姿に若い頃の自分を重ねるエディ。彼はこの若者を、自分の手で最高のハスラーに育て上げようと決心するのだが……。続編というと大体は陳腐な内容のものが多いが、本作はそういった類のものとは一線を画した作品に仕上がっている。監督がスコセッシということもあるが、彼の歯切れのよい演出と、シュノーケル・カメラなどを駆使しての、目を見張るダイナミックさで迫るゲーム場面は迫力満点。そして、主役を演じるニューマンの素晴らしい演技! 前半の、心の中は燻りながらも現役を引退した男の持つ悲哀から、後半の、ビンセントに関わる事で次第にかつての自分が蘇るまでのエディの微妙な心の変化を、その“目”で語る巧みな演技と、彼に漂う大人の男の“色気”で見事に演じきっている。念願のオスカー獲得も納得だ