真昼の死闘(1970)





「騙される方が悪いのよ、この間抜け」


監督はシーゲル、音楽はモリコーネ、カメラはブルース・サーティス
そしてわれらがイーストウッド様・・
これはもう食べる前からいい香り。笑

原題は「TWO MULES FOR SISTER SARA」(シスター・サラのための2匹のラバ)
ラバという呼び名には「頑固者」や「間抜け」の意があるそうです。
なるほど、その通りのお話かもですね。
今では巨匠なイーストウッド様をラバと呼ぶなんてとんでもないですけれど。笑

舞台はフランス支配下時代のメキシコ。
偶然に襲われているシスター・サラを助けたガンマンのホーガン。
彼女はメキシコ革命のため資金を集めたことがあり
そのためにフランス軍に狙われていました。

尼僧だし美人だし助けないわけにはいかないホーガン。
そしてついには革命運動に巻き込まれてしまいます。

やはり一番よかったのはシャーリー・マクレーン
口八丁のいいかげん尼僧を
実にコミカルにチャーミングに演じています。

なんでもかんでも「許します」とか
テキトーに済ませてしまうところがいい。
私も今度から男性の前でそうしようと思ったくらいですもの。笑

清楚なシスターの姿と、お転婆女とのギャップが可笑しい。
でも憎めない愛されキャラですね。

そんなシスターに振り回されてしまうガンマン。
タジタジになってしまうタフな男もまた可愛い。笑

なんだかんだでハッピーエンド。
一番「許す」のはホーガンだったのでしょう。
さすが(今では)ビックネーム、器の大きさを感じます。


【解説】allcinemaより
メキシコを舞台に、ひょんなことから出会ったスゴ腕ガンマンの流れ者と秘密を抱えた尼僧が、一緒に旅をしながら褒賞金目的の戦いに手を組んで活躍する姿を描いた西部劇。
 流れ者のホーガンは、三人の男に乱暴されそうになっている尼僧サラを助けた。メキシコの革命騒ぎを利用して大金を稼ごうとしていたホーガンは、フランス軍に追われているサラと共に、革命派のもとへやってくる。そしてフランス軍の輸送列車を襲撃する計画を請け負うが……。凄腕ガンマンのくせに、妙に色っぽい尼僧には手を出せないイーストウッドがオカシイ。憎めない女を演じさせたら天下一品のマクレーンがここでも魅力を発揮している。