「密告者は、お前だろ」
渋谷シネパレスにて鑑賞。
ただドラムを叩くだけの作品。
だけど素晴らしい。
この迫力はそうない。
ラストには身体中に力が入り
鳥肌がたたずにはいられませんでした。
19歳のアンドリュー・ニーマンは
音楽の名門大学で鬼教官テレンス・フレッチャー率いる
バンドの専任ドラマーになるチャンスをつかみます。
フィッチャーは天才で、たぶん音楽会では有名な人間なのでしょう。
一流の音楽を目指す者が憧れるプロへの登竜門。
とはいえ彼の暴言、体罰に容赦はありません。
才能を伸ばすどころか潰してしまう・・
そんな明らかにいきすぎた指導なのです。
フィッチャーにとっては潰れる才能などいらない。
辞めたいやつは辞めればいい
死にたい奴は死ねばいい。
とことん追い詰めて追い詰めて
それでもついてくる
自分が追求した音楽にこたえれる
そういう人間しか必要ないのです。
フィッチャーの狂気的な行動に
冷や汗をかくのはアンドリューだけではありません。
わたしも、あなたも
誰でも恐怖を感じてしまうでしょう。
たとえ些細なミスであっても徹底的に責められ
奈落の底まで突き落とされる。
決して相手を許すことはないのです。
欲しいのは天才だけ。
これは音楽映画でしょうか?
いいえ、復讐です。
上出来でしょう。
お気に入りで。
【解説】シネマトゥディより