グッドナイト・ムーン(1998)







原題「Stepmom」は「まま母」という意味だそうです。

ジュリア・ロバーツが一歩引いた控えめな存在で好演。
こんな役柄もできるんだなとちょっと見直しました。
スーザン・サランドン姐さんの存在感が
圧倒的すぎたからかもしれませんが。笑

NYで活躍する売れっ子カメラマンのイザベル。
好きになった弁護士男性、ルークには妻子がいました。
だけれど愛し合ってしまった。
一緒に暮らし始めたけれど、子どもたちは反抗的。
なんとか好かれようと努力するものの空回りするばかり。

一方のルークと離婚した元妻であるジャッキーは夫にも子どもにも
自分のすべてを犠牲にして尽くしてきました。
だけれど夫が求めていたのは良き妻、良き母ではなかったのです。
美人、キャリアウーマン、そしてセックス・・
早起きも、家事も、育児も、全くできない女なのに!

こんなみじめなことはない。
子ども達だけが自分の味方、ただひとつ信じられるもの。

若い彼女にチクチクと言いたくなるし
イジワルもしたくなる、そんなジャッキーの心情がとても伝わります。
ジャッキーのイヤミに我慢するイザベル。
ここらへんの展開は日本の嫁姑の関係のようです。

さらにガンという病がジャッキーを襲います。
夫にも、あの女にも同情なんかされたくない。
隠れながら通院したものの、治療の効果はありません。
体調不良に入院、みんなに知られるのは時間の問題でした。

ジャッキーに少しずつ変化がおこってきます。
子どもたちにイザベルの悪いところではなく
良いところを見つけるようにと伝えます。

自分がいなくなったあとに
子どもたちのこと頼めるのはイザベルしかいないのです。
夫のことも彼女のことも許そう
お互いを認め合うことが大切なのだから。

まだ手のかかる我が子を残して離婚する
ましてや死んでいくなんて
母親にとってはとても辛いことですよね。
私なんてそんなことを想像しただけで悲しくなりますね。

母親の愛情をとても強く感じる作品。
大人の女性向きだと思います。

ルークのイザベルへのプロポーズはロマンチックでしたね。
これから結婚を考えている男性は、参考にしてみてはどうでしょうか。
できれば不倫相手ではないほうがいいと思いますけれど。笑



【解説】allcinemaより
 ジュリア・ロバーツスーザン・サランドン共演のヒューマン・ドラマ。NYで活躍するキャリアウーマンを中心に、彼女の恋人、そして彼の先妻と子供達が織りなす心の絆を温かい視点で捉えてゆく。NYで活躍する気鋭の女性カメラマン、イザベル。弁護士のルークと恋に落ち、同棲をはじめた彼女だが、彼には先妻ジャッキーとの間に2人の子供がいた。ジャッキーになつき、自分を嫌悪する子供達に気に入られようと、孤高奮闘するイザベル。そんなある日、ジャッキーにある運命が訪れた事により、彼女たちの中で何かが変わりはじめる……。