初春狸御殿(1959)




「狸御殿」もの、知りませんでしたが全8作ある人気シリーズということ。
紙芝居や絵本から飛び出したような作品でした。
でもちょっとセクシー。笑

ストリーはさほど面白いものではありませんでしたが
絢爛豪華な衣装、そして見事な演出でした。
ほとんどが歌と踊りなので字幕があれば、もっといいですね。
邦画でも字幕版を強く望んでいます。

シリーズ初のカラー作品ということですが
本当にきれいな映像に、着物に、優雅な舞いですね。

特に雷蔵さんと若尾文子さんの
黒い傘ごしのキスはため息もの。
男女が出会い、恋をして
やがてキスしたい気持ちを抑えきれなくなる・・
だけどまだ少しためらっている、そんなキス。

カッパのおねえさんもすごいですね。笑
それに羽根の扇子をひらひらさせた女狸。
この感覚、いまのコスプレにも通じるものがあるような気がします。

日本各地の民謡に、とっかえひっかえの豪華な衣装・・
紅白歌合戦やかくし芸大会のように
みそかやお正月にノンビリと鑑賞するにふさわしい作品なのでしょう。



【解説】allcinemaより
自ら「狸御殿」シリーズを生み出した木村惠吾が脚本・監督を務めた、シリーズ第七弾にして初のカラー作品。主演に市川雷蔵若尾文子を迎え、歌と踊りと笑いを盛り込んだミュージカル時代劇。
 狸の国。カチカチ山でやけどを負った父の泥右衛門を手当てするため、お黒は人間の栗助から薬を買っていた。お黒も栗助もお互いのことを気に入っているが、それを口にはしない。狸御殿では、人間との結婚を望むきぬた姫が、狸吉郎との見合いを嫌って家出してしまい大騒ぎ。ひょんなことから狸御殿に紛れ込んだお黒は、顔がきぬた姫と瓜二つなことから、姫の身代わりとして狸吉郎と見合いをすることになってしまう。お見合いは成功、二人の仲はどんどん近づいていくが、そこへ人間に相手をされず意気消沈のきぬた姫が帰ってきた。