ベン・ハー【完全版】(1959)

 
 
 
子どもの頃テレビで見たことはあるのですが。
4時間の大作、さすがに長かった・・・
見るのに数日かかってしまいました。笑
 
私なんて本当に無学で、世界史や宗教の知識がほとんどないので
キリストが生まれる前からユダヤ人っていたんだ?
紀元前から迫害されていたんだ?
ユダヤ人とアラブ人は仲が良かったんだ?と
理解するのが難しい作品でした。
 
しかしスケールの大きさといい、迫力といい
確かに大傑作に間違いないでしょう。
人間ドラマとしても素晴らしく
そこにキリストの奇跡が加わります。
 
無実の罪を幼馴染であるメッサラに着せられ
奴隷の身となってしまうベン・ハー
親友でありながら、お互いの立場の違いのため
どちらも譲れない。
自分たちの民族の裏切り者にはなれないのです。
 
復讐のため、母と妹を助けるため
ベン・ハーガレー船での過酷な労働に耐えます。
そしてローマの将軍を助けたことがきっかけとなり将軍の養子となります。
故郷に帰ったベン・ハーは馬車レースに出場し
メッサラと対決することとなります。
 
映画史に残る有名な馬車レース、アラブ種の白馬が美しいですね。
馬が一直線に並んでの激走はまさに命がけ。
手綱だけで馬を操るベン・ハー
鞭で馬を叩き続けるメッサラ。
ふたりの人間性の違いを表しています。
しかもメッサラのノコギリみたいなのがついた馬車は
どう考えても反則。笑
 
メッサラに復讐を遂げたベン・ハーの怒りは
ローマ帝国に向けられていきます。
しかし磔上のキリストの「敵を許す」という箴言
これまでの怒りの感情がなぜか消えていきます。
 
人の人生は憎しみだけではない
自分もいろいろな人に助けられて行き延びてきたのです。
 
大河ドラマ好きな方にはオススメでしょう。
でも、もう私は見る根気がないかな。笑
 

 
【解説】allcinemaより
 ユダヤの豪族の息子、ベン・ハーの数奇な運命を通してローマの圧政とキリストの最期を6年半の製作期間と54億円の巨費を投じて描いた一大スペクタクル。些細な出来事から旧友メッサラの裏切りにあい、奴隷船送りとなったベン・ハーはそこで命を救ったローマの将軍の養子となる。束の間の安住の後再び故郷へ戻った彼は、別れた家族が獄中死したと聞かされ戦車競技に出場する事を決意する。そこではメッサラとの宿命の対決が待っていた。あまりにも有名な戦車競技のシーンは4人の監督が演出した素材を僅かな時間に凝縮させた編集の妙に尽きる大迫力で迫る。作品、監督、主演男優、撮影等アカデミー賞史上最多の11部門受賞。