みんなのいえ(2001)




我が家を持つって大変ですよね。
マンションや建売を買うのでも相当大変なのに
設計から建築まで、全てにかかわらなければならないとなると
自分の理想の家に近づける可能性もありますが
相当の手間と時間がいると思います。

家を建てることになった、シナリオライターの夫とその妻。
アート志向の建築士に図面を頼み
職人気質で、大工でもある妻の父親に建設をしてもらうことになります。

おしゃれなデザインの家に夫婦は夢いっぱい
でも昔ながらの日本の家屋にこだわる父親は
西洋趣味なのがどうしても気に入らない。
しかも夫の母親までが風水を持ち出してきて
あれこれ要求してきます。

優柔不断な夫は次第に振り回されていきます。
デザイナーと棟梁のこだわりの間に立ち
ついにはトイレは3つになり
和室は20畳にまでなってしまいます。

こんなふうに、どの既婚の男性でも
妻の親にも、自分の親にも意見ができず
言いなりになってしまうものなのでしょうか。

それでもやがてお互いがお互いを理解しあうようになり
どうにか無事に家は出来上がります。
みんなの「こだわり」が詰まった家です。

残念なのはその家が素敵に見えなかったこと。笑
タイルの逸話もどこへ行ったことやら。

それぞれの人間像には、ちょっとイラっとくる作品でしたね。
でも家って「こだわり」よりも
住みやすさを優先するのが一番だということは
勉強にはなりました。

自分が住む家は、夢の場所ではなく
現実に毎日暮らす場所なのですから。



【解説】allcinemaより
ラヂオの時間」以降、新作が待ち望まれていた三谷幸喜が次の題材に選んだのは“家を建てる”ことをテーマにした“ホームコメディ”。自らの新居を建築する際に体験した騒動を大きく膨らませて描き下ろしたオリジナル・ストーリーを基にしている。お酒落なマイホームを夢見る若夫婦。新進気鋭のインテリア・デザイナーに設計を依頼するまでは良かったが、施工は妻の父親で頑固な大工が行うこととなり、正反対の性格であるふたりは対立を繰り返し、遂には想像を絶するトラブルが夫婦に襲い掛かる。はたして理想の新居は完成するのだろうか? 主演は国民的ドラマ「北の国から」の田中邦衛と「ラヂオの時間」に続いて三谷作品出演の唐沢寿明。共演は「岸和田少年野球団」で映画体験済みの“ココリコ”田中と元フジテレビ女子アナ・八木亜希子、以下、三谷作品常連の名優達が競演。