ツリー・オブ・ライフ(2011)

 
 
ツリー・オブ・ライフ」とは旧約聖書に登場する「生命の樹」のこと。
 
映像の魔術師、テレンス・マリック監督。
神や生命を哲学的に語った、アート的な作品でしょう。
 
しかし本筋に入るまでのイメージ映像がかなり長いため
心地よい音楽も影響してかものすごい睡魔に襲われることに。
私にとって、ここ数年で一番の子守歌映画になってしまいました。笑
 
自分の行動は棚に上げて、子どもたちには厳格な父親。
幼いころは親の命令に従順に従っていたものの
子どもには反抗期がやってきます。
異性にも興味を持ってきます。
 
三人兄弟の長男ジャック。
今までは生活のほとんどだった家庭が
家族が大嫌いになる・・
神を信じる父親のことを「うそつき」となじり
やさしい母親にまでひどい暴言を吐いてしまいます。
幼い弟に八つ当たりや意地悪をしてしまうことも。
 
 
でもそんな軽蔑していた父親が職を失いそうになります。
仕事を続けるためには、誰もやりたがらないような
つらい仕事をしなければならない・・・
失業するわけにはいかないのです、選択肢はありません。
 
父親はジャックに話します。
強く育ち、自分のように人に使われる身ではなく
事業を立ち上げられるような人間になって欲しい
だから厳しく当ってきたと。
 
どの親だって子どもを叱るのは
子どもに良くなって欲しいからなのです。
 
それにしても、男子の中二病っていつの時代にもどこの国にも
あるものなのですね。笑
子ども時代との断絶、親子での確執、鬱屈・・・
大人になるまでの道のりは険しい。笑
 
宗教的な部分についてはよくわかりませんでしたが
息子のいる親ならばなんとなく理解できる物語。
しかしやっぱりの鬼才、テレンス・マリック監督
エンターテイメント性はゼロでございました。笑
 

 
【解説】allcinemaより
天国の日々」「ニュー・ワールド」の名匠テレンス・マリック監督が、1950年代のアメリカに暮らすある家族の物語を、圧倒的なヴィジュアルと共に、壮大かつ根源的な視点から描き出すヒューマン・ドラマ。主演は「イングロリアス・バスターズ」のブラッド・ピット、共演に「ミルク」のショーン・ペンとハリウッド期待の実力派ジェシカ・チャステイン。2011年のカンヌ国際映画祭でみごとパルム・ドールに輝いた。
 成功した実業家ジャック・オブライエンは人生の岐路に立ち、自らの少年時代に思いをはせる――。1950年代半ばのテキサスの小さな町に暮らすオブライエン一家。厳格な父は、成功のためには力が必要だと、長男のジャックをはじめ3人の子どもたちに理不尽なまでに厳しい態度で接してしまう。一方、全てを運命として受け入れる母親は、子どもたちを優しい愛で包み込む。そんな両親の狭間で葛藤を抱えながらも、2人の弟との楽しい時を過ごすジャックだったが…。