ブロウ(2001)

 
 
「ブロウ」とはコカインの俗語との事。
 
実在する麻薬売人ジョージ・ユングの半生を綴った物語。
ジョージ・ユング本人がジョニー・デップの演技を
(自分に)「そっくり」だと称えたそうです。
 
やり手な麻薬ディーラーだけど、根は真面目で家族に優しい。
仲間から信頼され莫大な利益をあげていきますが
その素直な性格のため、最後には騙され裏切られてしまいます。
刑務所に入れられ、財産を失い、家族と離れ離れになってしまう・・・
 
良い映画なのでしょう、犯罪ものというよりは家族愛を描いています。
大学生から50代までを演じるジョニデは素晴らしいですし
70年代のヒッピー風な奇抜なファッションも良かったです。
それが出所して娘に逢いに行くときの服のダサさといったら!
これは娘じゃなくてもガックリしてしまいます。笑
 
ペネロペの出産シーンなど笑えるシーンもありましたが
全体的にはあまり盛り上がらず、ちょっと退屈な作品でしたね。
そういう作風なのでしょうけれど。
 
「人間には、誰にでも平等に幸も不幸も与えられているもの」
 
レイ・リオッタ演じるジョージの父親は良かったです。
母親も妻も結局は自分の都合だけ
ジョージについている、オプションの大金にくっついていただけなのです。
金の切れ目が縁の切れ目。
だけど父親は違いました。
犯罪者になっても、金持ちの時も、刑務所に入った時も
どんな時でも息子を案じているのです。
 
ジョージが娘のことをとても大切に思う気持ちは
こういう父親のもとで育ったからなのでしょう。
 
いつか娘が面会に来てくれることだけを儚く思いながら
刑務所生活を送るジョージ。
彼は2015年に出所する予定だそうです。
愛娘は、はたして逢ってくれるのでしょうか・・
 

 
【解説】allcinemaより
1970年代に若くして伝説のドラッグ・ディーラーとなった男ジョージ・ユングの波瀾の半生を家族や恋人との愛と葛藤を織り込み描いたドラマ。主演はジョニー・デップ、共演に「すべての美しい馬」のペネロペ・クルス。1950年代、マサチューセッツに生まれたジョージ・ユングは幼い頃、父の会社が倒産、貧乏暮らしを強いられた。やがて、ヒッピー文化が花開いた60年代、ジョージはマリファナの小売りに手を染め、すぐさまその商売の才能を開花させるのだった……。