月夜の宝石(1958)

 
 
 
 
「君は素敵な獣だ・・」
 
なんだかよくわからない変な映画でした。笑
 
ブリジットー・バルドーが客寄せパンダにさせられているだけ。
だけれどどんなB級C級作品でも、格を上げるほどの彼女の魅力。
さすが一時代を作っただけはある大女優だと感心します。
 
伯爵夫人である叔母のフロランチーヌ(アリダ・ヴァリ)の元へ
遊びにやってきたウルシュラ(ブリジット)は途中若い女性の死体を見ます。
娘は女好きの伯爵に遊ばれたために自殺したのです。
娘の兄ランベルトが復讐のために伯爵を襲いますが
逆に伯爵に叩きのめされてしまいます。
ウルシュラはそんなランベルトに一目惚れしてしまいます。
しかしランベルトは実はフロランチーヌの愛人でした。
 
愛憎を絡めたサスペンスなのですが
ストリーも人物描写もなんだか掴みにくい。
ブリジットを拝む作品だと割り切って見たほうがいいでしょう。
 
いちばん良かったのはクローゼットの棚を直している最中に
一段づつ落ちるシーン。
演技とは思えないほど可愛い。
 
ロバ飼いから値切ってロバと子豚を買うのもブリジットなら可能。笑
ぺたんこ靴のフラットシューズは良く似合っていました。
ランジェリー姿など、露出はかなり多かったですね。
バストトップまで披露していますし。
 
動物愛護活動でも有名なブリジットですが
この作品でロバに口づけしたり子豚を抱く彼女を見ると
本当に動物が好きなんだなあ~と感じます。
相手役のスティーヴン・ボイドとのキス・シーンより
ロバにキスしているときのほうが
ずっと感情がこもっているように見えましたもん。笑
 
私自身はいくら正しいことでも
過激な活動ともなると、あまり賛成ではありませんけど。
 

 
【解説】allcinemaより
バルドー人気で、アメリカ資本も入って、あちらの役者と共演でのシリアスな恋愛もの。叔母(A・ヴァリ)の所へ向かう途中のウンベルト(ボイド)を偶然助けて、彼の運命に巻き込まれる娘ウルシュラをBBが神妙に演じる、スペインの辺境を舞台にした作品で、その風景は(題名の夜間の撮影は特に)印象に残るが、ヴァディムの演出はムード主体で、ペースはことごとく悪い