ミス・ポター(2006)


 
 
ピーター・ラビットは絵本よりも
「キューピー3分クッキング」のイメージが強い私ですが。
(ピーター・ラビットファンのみなさん、ごめんなさい。笑)
 
メルヘンチックな女性をターゲットに
商業主義に染まった作品だろうと思いましたが
期待しなかったせいか意外と面白く見ることができました。
 
美しい自然、自分の作った空想の中で生きる女性。
そして自分のことを100%理解して愛してくれる男性との出会い。
赤毛のアン」のオバサン・バージョンというふうで楽しめました。
 
レニーの顔も流し目をする表情も個人的には嫌いなのですが
この作品での夢見がちで頑固なオールド・ミスという役柄は
なかなかあっていたような気がします。
 
絵本を出版することになったビアトリクス(レニー)は
今回が初仕事の出版社の三男坊ノーマン(ユアン・マクレガー)と出会います。
ノーマンはビアトリクスの才能を評価し、そして彼女に恋をします。
お互い遅咲きの恋、ふたりは夢中になります。
 
オルゴールに合わせてノーマンが歌いダンスするシーンは素敵でした。
ビアトリクスに自分の思いを一生懸命伝えようとするノーマン。
決して恋なんかすることはないと思っていたのに
抑えられない気持ち、溢れてくる幸福感。
駅でのキス。
 
本はベストセラーになり、最愛の人と結ばれる・・
そんなハッピーエンドがまってるのだろうと思いましたが
ノーマンが突然死んでしまうのは唐突でした。
 
哀しみに暮れるビアトリクスはロンドンの家をでて
湖水地方に住む決心をします。
そして湖水地方の広大な農地を買います、その美しい自然を守るために。
 
彼女が後世に残したものは
多大なイギリスの財産となったことでしょう。
 
可愛らしいイラストがアニメで動く場面など
想像力豊かな人ならきっとこんなふうにも見えるのかも?と
思えるような好い演出でしたね。
 
コーヒーより、紅茶が好きな
スナックより、クッキーが好きな
そんな女性に似合いそうな物語でしょう。
(イメージ。笑)
 

 
【解説】allcinemaより
世界中で愛されているキャラクター、ピーターラビットを生んだ女流作家ビアトリクス・ポターの半生を綴る伝記ドラマ。主演は本作で製作総指揮も務める「ブリジット・ジョーンズの日記」のレニー・ゼルウィガー。共演には「恋は邪魔者」以来2度目の顔合わせとなる「ムーラン・ルージュ」のユアン・マクレガー。監督は「ベイブ」のクリス・ヌーナン。
 1902年のロンドン。世の中には、まだヴィクトリア王朝時代の封建的な風潮が残り、上流階級の女性が仕事を持つなど考えられなかった。そんな中、裕福な家庭に育った32歳の独身女性ビアトリクス・ポターは、幼少の頃に湖水地方で出逢った動物たちの物語を絵本として世に送り出したいと考えていた。そしてある日、彼女の念願が叶い、青い上着を羽織った愛らしいうさぎ“ピーターラビット”を主人公にした物語が、経営者のウォーン兄弟によって出版されることに。すると、その“ピーターラビットのおはなし”はたちまちベストセラーとなり、シリーズ化される。また一方、経営者兄弟の末弟で編集者のノーマンと次第に惹かれ合い、恋に落ちるビアトリクスだが…。