マイ・ビューティフル・ランドレット(1985)


 
 
ゲイシネマの名作の一つとして数えられている作品。
今や実力派大スターとなったダニエル・デイ=ルイスのお宝的映像でしょう。
 
イギリスの根強い階級社会と、移民問題、有色人種に対する偏見や軽視
そして同性愛・・社会派なテーマが軸にはなっていますが
あっけらかんとした青春映画としてうまく仕上がっています。
 
叔父から一軒のコインランドリーを任されたパキスタン系移民の青年オマール。
彼は幼馴染のジョニーとランドリーの経営を立て直そうと奮闘します。
ふたりはかって恋人同士でした。
 
「おまえは汚いけど美しい・・」
 
労働者階級として鬱屈しながらも、内面に純粋さを持つジョニー。
移民でありながらも富裕階級で努力家、先見の明があるオマール。
ふたりは決して解消されないさまざまな対立や摩擦を背景に
本能の赴くままお互いを求め、愛し合います。
 
とにかくラブシーンがいいんです、この作品。
愛しそうな仕草
首筋にキス
シャンパンの口移し・・
ねじれた関係を修復するように抱き合うふたりは
とてもとてもエロティック。
 
個人的には同性愛でなかったほうが、もっと良かったですけど。笑
 
ラストシーンも不思議な味わいで良かったですね。
さまざまな問題を抱えながらも、ふたりは決して別れない気がします。
マイ・ビューティフル・ランドレット(コイン・ランドリー)とは
ふたりが愛し合う素晴らしい空間のことなのでしょう。
 
 

 
 
【解説】allcinemaより
「殺し屋たちの挽歌」のスティーヴン・フリアーズが、チャンネル4のために製作したTV映画だが、劇場公開されて人気を博した。ロンドンを舞台に、叔父にコイン・ランドリーをまかされたパキスタン人青年が送る生活を通し、そこで生活を続けるパキスタン人たちの姿を描く。主人公とやがてホモ・セクシャルな関係になる幼馴染みの青年に「ラスト・オブ・モヒカン」のダニエル・デイ=ルイス