Dr.パルナサスの鏡(2010)

 
 
 
ゲーテの「ファウスト」のパロディ・オマージュ。
 
「バロン」もそうでしたが、ギリアム監督のこの世界観は10代の頃に見たなら
もの凄くハマったのではないかと思います。
絵本の中のお伽噺、ダリ風な映像でファンタジックです。
ディケンズの小説ややマザーグースのイラストもそうですが
イギリスらしいグロテスクさもあります。
 
現代のロンドンで、中性を思わせるパルナサスの旅芸人の一座。
その舞台の鏡の中に入ると、自らの隠し持っていた欲望の世界があります。
パルサナスは悪魔との賭けで、不老不死を手に入れた1000歳の老人。
そして娘のヴァレンティナが16歳になったら悪魔に手渡すという
悪魔との契約に苦悩していました。
 
ヴァレンティナ役のリリー・コールがお人形のように可愛いですね。
ロリータ風の衣装も、不思議ちゃんっぽい雰囲気も良い。
 
鏡の中に入ってトニーの顔が変わるのは
(ヒース・レンジャー→ジョニー・デップ
女性の好みのタイプで変化したんだと思いましたが・・笑
撮影途中でヒースが亡くなったためなんですね、知りませんでした(合掌)。
 
ストリー性はあまりないので、好き嫌いが分れる作品でしょう。
私は妄想家なので、こういう妄想的な物語は相性が良かったと思います。
 
もし、鏡の中の自分の欲望の世界に連れて行ってもらうなら
ヒースがいい?ジョニデがいい?
それともモテ男のジュード・ロウ
アカデミー賞俳優の実力派コリン・ファレルにする?
・・・とか考えただけで、半日はボーッと過ごせてしまいます。笑
 
悪魔役はなんとトム・ウェイツ!豪華な顔ぶれですね。
奥さん、ぜひ。笑
 

 
【解説】allcinemaより
未来世紀ブラジル」「バロン」のテリー・ギリアム監督が贈るミステリアス・ファンタジー・アドベンチャー。主演は「ダークナイト」のジョーカー役で鮮烈なインパクトを残したヒース・レジャー。彼は本作撮影半ばで急死してしまい、これが遺作となる。彼の死によって一時は完成が危ぶまれたが、ジョニー・デップジュード・ロウコリン・ファレルの3人が後を引き継ぐ形で鏡の中の主人公を演じ分け、無事完成に漕ぎ着けた。一人の少女を助けるため、現実世界と不思議な鏡の中の幻想世界を行き来する主人公の姿を、イマジネーションあふれるヴィジュアルでファンタジックに描き出す。共演に、「インサイダー」のクリストファー・プラマーとスーパーモデルのリリー・コール
 2007年、ロンドン。パルナサス博士率いる旅芸人一座がやって来る。出し物は、心の中の欲望を鏡の向こうの世界に創り出す摩訶不思議な装置“イマジナリウム”。しかし、怪しげな装置に誰も興味を示さない。そんな中、何かに怯えているパルナサス博士。彼は、かつて悪魔のMr.ニックと契約を交わし、不死と若さを得る代わりに生まれてくる娘が16歳になったらMr.ニックに差し出すと約束してしまったのだ。そして、その期限である娘ヴァレンティナの16歳の誕生日が目前に迫っていた。一方、何も知らないヴァレンティナは、偶然救い出した記憶喪失の男トニーに心奪われる。トニーは一座に加わり、彼の魅力で女性客が増え始めるが…。