インセプション(2010)

 
 
 
夢の中だけでもいいから好きなことができたら・・そんな夢を見れたなら
そういう願望って誰しも少しは持っているのではないかと思います。
現実社会ではリスクがあったり法に触れて不可能なことでも
夢の中ならノープロブレム。
金持ちになって贅沢もできるし、好きな人と好きな場所に行けるし
憎い奴を殺すことだって可能。
 
もし、自分の夢を欲望のままにコントロールできたら・・
誰かの夢に入り込んで、その人の意識を操ることができたなら・・
それは強力なクスリのように依存症をもたらしてしまうのでしょう。
 
他人の夢に入り込み、潜在意識から
あらゆる情報を盗むことをビジネスとしているコブ(ディカプリオ)は
財界で絶大な権力を持つサイトー(渡辺謙)から情報を盗み取ろうとしますが
失敗してしまいます。
しかしそのサイトーから競合相手をつぶす為
その会社の後継者の潜在意識に入り込み
考えの芽を植えつける(インセプション)の依頼を受けることになるのです。
 
「トータルリコール」や「マトリックス」とも似ていますね。
こういう世界観が好きな方は2度3度と見てしまうでしょう。
一度だけの鑑賞では、どこまでが現実でどこまでが夢なのか
敵なのか味方なのか・・
ちょっと難解でわかりにくいのです。
 
夢の中で死ぬと目が覚めるという設定は面白いですね。
前半は間延びしましたが後半は一気に引き込まれました。
ただ、夢に入り込むメカニズムや、夢の三層構造の設計方法など
納得できる説明が欲しかったですね。
(たとえ見る側に理解ができなくても)もっと科学的根拠を示したほうが
作品に深みが出たでしょう。
 
夢をコントロールしたいという、誰にでもある願望がテーマという発想はいい。
惜しかったです、もう少し。
 
 

 
 
【解説】allcinemaより
空前の大ヒット作「ダークナイト」でセンセーションを巻き起こしたクリストファー・ノーラン監督が自ら書き下ろしたオリジナル脚本を、レオナルド・ディカプリオ渡辺謙はじめ豪華キャストを起用し、壮大なスケールで映画化したSFクライム・アクション超大作。相手の夢の中に入り込み、潜在意識の中の価値あるアイデアを盗み出す一流産業スパイの男を主人公に、彼と彼のスペシャリスト集団が夢の中で繰り広げる最後にして最も危険なミッションの行方を、複雑かつ巧みなストーリー展開と驚異の映像で描き出していく。
 他人の夢の中に潜入してカタチになる前のアイデアを盗み出す企業スパイが活躍する時代。コブは、この危険な犯罪分野で世界屈指の才能を持つ男。しかし、今や国際指名手配犯として、またこの世を去った妻モルの殺害容疑者として逃亡の身となってしまい、大切なものすべてを失うこととなっていた。そんなコブに、サイトーと名乗る男からある依頼が舞い込む。成功すれば、再び幸せな人生を取り戻すことができる。しかしその依頼とは、これまでのように盗み出すのではなく、ターゲットの潜在意識にあるアイデアを植え付ける“インセプション”というものだった。かつてない危険なミッションと自覚しながらも、これが最後の仕事と引き受けたコブは最高のスペシャリスト集団で立ち向かうべく、すぐさまメンバー探しを開始。やがて、相棒のアーサー、“設計士”のアリアドネ、“偽造士”のイームス、“調合師”のユスフ、そしてサイトーを加えたメンバー6人でターゲット、ロバートの夢の中に潜入するコブだったが…。