冒険者たち(1967)

 
 
 
「待っているわ。時間はいくらでもあるから・・」
 
冒頭からヒロイン役のジョアンナ・シムカスの魅力が湧き出ています。
お洒落な雑誌のページをめくっていくような、ファッション、ショット、カラー
そして口笛のメロディー・・・
鉄屑でさえ、彼女の背景になれば素敵の一言。
 
そのジョアンナ・シムカス演じる彫刻家のレティシア
新型自動車の開発をするローラン(リノ・バンチュラ)と
パイロットのマヌー(アラン・ドロン)となんの理由もなく
ただなんとなく一緒に過ごすようになります。
 
そして3人は、海に沈んだ大金を探すため
アフリカのコンゴに冒険の旅に行きます。
 
そこでマヌーはレティシアに告白をします。
しかしレティシアが心を惹かれていたのは、冴えないローランのほうでした。
 
「あなたと一緒に暮らしたい。」
 
だけど、あっけなく死んでしまったレティシア
ローランとマヌーに残ったのは孤独と虚無感だけでした。
 
大金を手に入れたら、レティシアが欲しいと言っていた生まれ故郷の軍艦島
ローランはその島を手に入れます。
しかし、そこまでも暗殺者はやって来ました。
 
レティシアが言ってた、お前と暮らしたいって。」
「嘘をつけ・・」
 
甘く、せつなく、そして何も残らない。
青春の儚さを描いた逸品なのではないでしょうか。
 
お気に入りです。
 

【解説】allcinemaより
海底に眠る財宝を引き上げるため、三人の男女がアフリカのコンゴ沖にやってきた。しかし財宝が引き上げられたとき、襲ってきたギャングの流れ弾に当たり、女は死んでしまう。残った男二人は、財宝をもって彼女の故郷へ逃げるが……。三人の男女の愛と友情を描いたロマン溢れる冒険譚。ヴァンチュラ、ドロン、そしてシムカスの新鮮な魅力と、フランソワ・ド・ルーベの音楽を得て、R・アンリコが生み出した珠玉の名作だ。