トイレット(2010)

 
 

 
【あらすじ】allcinemaより
引きこもりでピアニストの兄モーリー、厭世的でプラモデルオタクの弟レイ、勝ち気な大学生の妹リサの3兄妹。それぞれ好き勝手に生きてきた彼らも、母親を亡くしたことを機に彼女の遺した実家で同居することに。さらにそこには、猫のセンセー、そして母が亡くなる直前に日本から呼び寄せた3兄妹の祖母“ばーちゃん”もいた。英語の喋れない彼女は自室に籠もりきりで、トイレが異常に長く、出てくると何故か必ず深いため息をつく。そして、何かというと財布からお札を出しては孫たちに気前よく差し出す不思議な人。そんな、孫たちとは似ても似つかぬばーちゃんだが、3兄妹と交流を重ねていくうち、彼らの間には少しずつ絆が芽生えていく…。
私にとって、荻上直子監督作品は「かもめ食堂「めがね」に続いて3作目の鑑賞。
熱烈な女性ファンを多く持つ荻上監督。
この作品もどこか女性を癒させる、そんなムードに満ちた作品でした。
 
日本からやってきた、ばーちゃん(もたいまさこ)は一言も喋りません。
次男でオタクのレイは彼女が本物のばーちゃんなのか、DNA鑑定を目論みます。
そしてパニック障害でひきこもりの長男のモーリーに、気が強い大学生のリサ。
 
三者三様の個性をもった兄妹に、無言のばーちゃんは少しづつですが情を示していきます。
それはおばあちゃんの、孫に対するやさしい思い・・・
やがてバラバラだった家族は心を通じ合わせていくのです。
 
そして終盤、たった一言だけばーちゃんは言葉を発します。
ここは感動するシーン。
 
タイトルのトイレットとは、ウォシュレットのトイレのこと。
住み慣れた日本から離れ海外で生活したら、トイレひとつでも不便に感じてしまうんでしょうね。
日本式のトイレのPRかとも、思ってしまいましたが(笑)。
どうせなら主題歌もTOTOにしたら、もっと盛り上がったのに。