「私、この人と結婚する事にしたから!」
いまや年の差婚は珍しくも何ともなくなってきましたが
自分の身内、まして母親が息子ほどの年齢の男性と結婚するなんていったら
映画の中の宮崎あおいちゃん同様あんぐりしてしまいますよね。
しかも相手の男性は金髪ヤンキーで無職。
それは家族だったら、結婚に反対しても当然でしょう。
そして月子が、母の恋人の研二に嫌悪感を示したのは
結婚に反対なだけではなかったのです。
かって職場の男性にストーカーまがいの行為をうけ
男性に対し精神的な後遺症があるのです。
それにしても、あおいちゃんは本当に巧いですね。
子どもじゃないけど、成長もしきっていない
いかにも10~20代の頃の、ザ・娘を好演していました。
私も若い頃は、親の苦労も知らずに、ささいなことで意見が対立して
まさしくこんなふうに、反発したことがあります。
(反省)
金髪くんも、見た目は最初ビックリでしたけど
本当に誠実でやさしくて謙虚な青年。
金髪のリーゼントと、ダサイ赤のジャケットを着る理由を知ったときは
ウルっとしてしまいました。
「苦労してんのに、ヘラヘラ笑う。そこが好き」
確かにうんと年上の(働く)女性から好かれるタイプでしょう。
大阪の古い日本家屋も良かったですね。
格子戸や縁側があって、ご近所さんが家族のように暮らしていて。
母親の愛情、温かい人情を満喫できる作品。
娘として観るか、母親として観るか、どちらにしても涙腺は攻撃されます。