オカンの嫁入り(2010)


 
 
「私、この人と結婚する事にしたから!」
 
いまや年の差婚は珍しくも何ともなくなってきましたが
自分の身内、まして母親が息子ほどの年齢の男性と結婚するなんていったら
映画の中の宮崎あおいちゃん同様あんぐりしてしまいますよね。
しかも相手の男性は金髪ヤンキーで無職。
それは家族だったら、結婚に反対しても当然でしょう。
 
そして月子が、母の恋人の研二に嫌悪感を示したのは
結婚に反対なだけではなかったのです。
かって職場の男性にストーカーまがいの行為をうけ
男性に対し精神的な後遺症があるのです。
 
それにしても、あおいちゃんは本当に巧いですね。
子どもじゃないけど、成長もしきっていない
いかにも10~20代の頃の、ザ・娘を好演していました。
私も若い頃は、親の苦労も知らずに、ささいなことで意見が対立して
まさしくこんなふうに、反発したことがあります。
(反省)
 
金髪くんも、見た目は最初ビックリでしたけど
本当に誠実でやさしくて謙虚な青年。
金髪のリーゼントと、ダサイ赤のジャケットを着る理由を知ったときは
ウルっとしてしまいました。
 
「苦労してんのに、ヘラヘラ笑う。そこが好き」
 
確かにうんと年上の(働く)女性から好かれるタイプでしょう。
 
大阪の古い日本家屋も良かったですね。
格子戸や縁側があって、ご近所さんが家族のように暮らしていて。
母親の愛情、温かい人情を満喫できる作品。
 
娘として観るか、母親として観るか、どちらにしても涙腺は攻撃されます。
 

 
【あらすじ】yahoo!映画より
 陽子(大竹しのぶ)と娘の月子(宮崎あおい)は、ずっと母一人子一人で仲良く支え合って暮らしてきた。ある晩、酔っ払った陽子が若い金髪の男・研二(桐谷健太)を連れて帰ってきて、彼との結婚を宣言する。あまりに突然の事態に戸惑う月子は、母に裏切られたという思いから陽子にも研二にも素直に心を開けず、家を飛び出してしまうが…