カラマーゾフの兄弟(1969)


 
 
 
ドフトエフスキーやトルストイは中学生の頃、何冊か読んで挫折しました。
何ページ読んでも話が進まない(ような気がする)。
しかも、意味の分からない言葉がいっぱい。
 
それを思うと、世界最高峰の文学をこうして映画で観ることができるのは
ありがたいですよね。
ただ、私の脳は難しいことを考えるのを拒否するようにできているので
この作品も単純に恋愛映画として鑑賞してしまいました(ゴメンナサイ)。
 
父親フョードルと長男ドミトリーはひとりの女性
美貌のグルーシェニカを奪い合い対立。
次男のイワンは長男の婚約者カテリーナに恋をしています。
兄弟のなかで、一番純粋で真面目な修道僧のアレクセイ。
スメルジャコフはフョードルとホームレスの女との間の子で
使用人の息子として育てられます。
このスメルジャコフの手びきにより
ドミトリーは父親を殺しの罪をきせられてしまうのです。
 
シベリア送りになるドミトリー・・
しかし、彼は運命を受け入れる素直な男に変身していました。
シベリアについて行くことで、ドミトリーへの愛を誓ったグルーシェニカ。
 
恋愛とは、夢のような甘美な時間より
心を苦しませる時間のほうが長いかもしれませんが
ドフトエフスキーの愛の形は、女性には苦行だなと思いました。
男性からしてみれば、もしかしたら女のほうが男を苦しめる生物なのかも
しれませんが。
 
それにしても、ソ連映画の名作はまさしく芸術的。
その映像は動く絵画のようだといっても過言ではないでしょう。
美術館で、美しい絵画をながめているような雰囲気になれる作品でしたね。
 

 
【あらすじ】映画.comより
五十を過ぎてもなお、肉欲にとりつかれているフョードル・カラマーゾフ。親譲りの性格により、予備大尉の身を放縦な毎日に埋没させている、長男ドミトリー(M・ウリヤノフ)、神を否定する大学出の秀才の次男イワン(K・ラヴロフ)、清純な魂と深い信仰を持つ三男アリョーシャ(A・ミヤフコフ)。カラマーゾフ家には、激しい葛藤があった。特に、ドミトリーが婚約者カテリーナがありながら、ある老商人の世話になっているグルーシェンカ(L・プィリエワ)に惹かれ、そのグルーシェンカが借金に苦しんでいるのを幸いに、父フョードルが自分のものにしようとしているので、二人の対立は大変だった。一方カラマーゾフ家の召使いのスメルジャコフは、昔フョードルが乞食女に産ませた子供で、彼は父を憎み、他の兄弟に嫉妬していた。彼は前からイワンに近づいていたが、しきりにイワンにモスクワ行きを勧めて、行かせた。ドミトリーは、グルーシェンカのために金の工面に奔放したが、都合はつかなかった。ついに彼は、スメルジャコフの手びきにより、父親を殺した。そして逮捕された。