クィーン(2006)


 
 
 
離婚して一年、華々しい生活を送っていたダイアナ元妃が
自動車事故で死亡します。
歴代の君主と同じやり方で
ダイアナ元妃を「私人」として密葬すべきと考えたエリザベス女王
 
しかし、民衆やメディアはそんな王室を批判し
一方的なバッシングをするようになります。
 
「時代は変わってしまった・・・世間は、感動や涙をすぐに求めたがるのだ」
 
メディアで知る限りですが、ダイアナ元妃の人気は凄いですよね。
 
私の母なども若い頃は、美智子妃殿下のファンで
「テニスコートの恋」などに憧れたそうなのですが、
英国人のダイアナ元妃への想いは、日本人のそれよりとても熱く感じます。
 
国民の感情を優先しながらも
王室を救うため奮闘するブレア首相(マイケル・シーン)。
王室批判におびえ、自分も暗殺されるのではと妄想する
チャールズ皇太子(アレックス・ジェニングス)。
毒舌のフィリップ殿下(ジェームズ・クロムウェル)・・・
彼のあまりの暴言は笑えます。笑
 
そして、王室の伝統や義務を第一に考えるエリザベス女王ヘレン・ミレン)。
登場人物が多くなく、設定もシンプルなので、ストリーがわかりやすい。
 
9月5日、バッキンガム宮殿に戻った女王は、車から降り
門に積まれた花やカードを丁寧に見て回ります。
 
「ダイアナは王室に殺された」
 
カードに書かれている文字には、女王でなくても胸が痛むでしょう。
 
女王が民衆の中に入っていったのは、終戦以来とのことだそうです。
そしてその後、ダイアナ元妃の「国葬」が遂行されました。
 
王室の伝統にしたがった儀式的なふるまいが面白かったですね。
女王がひとりでジープを運転して狩りに行ったりして
(事実かどうかわかりませんが)
意外とアクティブだと思わせるシーンも良かったと思います。
 

【解説】allcinemaより
1997年8月31日、チャールズ皇太子との離婚後も世界中の注目を集め続けたダイアナ元皇太子妃が、パパラッチとの激しいカーチェイスの末、自動車事故に遭い他界する。悲しみに暮れる英国国民の関心は、かねてから不仲が取り沙汰されたエリザベス女王へと向けられる。しかし、すでに王室を離れ一民間人となったダイアナ元妃に対し、女王は本来コメントを発表する立場にはなかった。口を閉ざし続ける女王の態度は、国民の目には薄情としか映らず、女王はたちまち窮地に立たされてしまう。首相に就任したばかりの若きトニー・ブレアは、国民と女王の間に立ち、事態の収拾に乗り出す。