1925年に製作されたオリジナル版に、
ロールパンをフォークで刺しての、パンのダンスのシーンが有名な作品ですよね。
私は個人的にサイレント映画が嫌いなわけではないので、
どうしてナレーションを付けたのかな?
というのが正直な感想です。
サイレントには、無声映画ならではの、
画像で楽しみ想像力を掻き立てられる良さがあるのではないでしょうか。
そう感じるのは、この作品がナレーションなしでも十分な作品だと思うからです。
チャップリンをはじめとする登場人物の表情や動きが素晴らしい。
そして、チャップリン作品といったらやはり
さえない純粋な男が、美しい女性に恋するという展開。
酒場で知り合った美しい女性のジョージアに一目惚れ・・
そんな彼をジョージアは仲間の女友達とからかいます。
純粋にジョージアを思うチャーリーは、彼女の態度を本気でとってしまいます。
そして彼は一生懸命働き、彼女にプレゼントをしようとするのです。
でも約束の時間になっても彼女は現れない。
貧しさと空腹
恋する喜びと失恋が、コミカルに展開していきます。
ラストは金脈を発見してお金持ちになったチャーリーが、ジョージアと再会。
素直に良かったなと。
【淀川長治評】チャップリンの全部の映画の中で『黄金狂時代』は最高ですね。私はチャップリンの『黄金狂時代』を観た時に涙が出たと同時にぞっとしましたね。どんなぞっとしたか?みなさんお分かりでしょう?チャップリンはこの映画で靴を食べるんです。それで私はしまった、そうか、と思ったんですね。それはチャップリンがずっと長い間履いていた靴、あの靴を片足食べちゃうと言う事はこの映画でチャップリン時代は終わるんだと言う印だと思ったんですね。怖いなと思ったんですね。(中略)今日までの色んな色んな映画をずっと全部観て4歳から今日まで映画観て、私何本観たか分からないですね。一番の映画なんだと聞かれたら、『黄金狂時代』言いますね。