ニッポン無責任時代(1962)

 

 
 
コメディ映画の金字塔、東宝のドル箱作品と謳われたヒット作品だったそうです。
 
「人生で大事なことはタイミングにC調に無責任♪」「ハイそれまでよ♪」
と歌うシーンは本当にお気軽で楽しい雰囲気。
主人公の出世と同じように、トントン拍子にストリーが展開して、
とても観やすい作品でした。
あれよ、これよというまに、ラストが来たという感じです。
 
しかし映画としてはコミカルで面白い作品ではありますが、
個人的には、植木等演じる平均という人間は好きにはなれません。笑
 
こういう仕事もロクにしないで、
上の人間に取り入って出世する人っていますよね、現実にも。
また、こういう要領の良い人物の尻拭いをするために真面目に働く人も
多くいると思うのです。
 
私はどちらかというと、そんな地味でめだたなくても真面目で
小さなミスを人知れず繕うような人間のほうが、すきなのです。
もちろん、出世やお金も大事なことは否定できませんが。
 
しかし、無責任なテキトー男の生き方が羨ましいのも事実です。
自分が出来ないことをやってのけるのですから。
 
自分の出来ないことが出来る・・・
映画とは、そんな願望を代わりに叶えてくれるアイテムなのかもしれません。
現実には皆が皆無責任だと、やはり困りますけど。笑
 

 
【あらすじ】goo映画より
口八丁、手八丁の平均(たいら・ひとし)は、バー「マドリッド」で太平洋酒乗ッ取り話を小耳に挟んだ。太平洋酒の氏家社長に同郷の先輩の名を持ち出し、まんまと総務部勤務になった均の初仕事は、大株主富山商事の社長を買収することだった。小切手一枚で見事成功。新橋芸者まん丸も彼の凄腕にコロリ、係長に昇進とは全く気楽な稼業である。しかし三日天下とはよくもいったもの、乗ッ取り男・黒田有人が富山の持株を手に入れたと判って、均はたちまちクビになった。黒田の黒幕は山海食品社長大島良介だが、彼の娘洋子はボーイ・フレンドの氏家孝作と駈け落ちをした。さて、均は新社長就任パーテーで黒田に会ったが、余興と宴会のとりもちの巧さから渉外部長に返り咲いた。ところで伝統ある太平洋酒が山海食品の子会社になるとは、太平側の社員にしてみれば無念な話である。一方、トントン拍子の均の下宿にマドリッドの女給京子、芸者まん丸、太平洋酒の女秘書愛子が押しかけ、恋のサヤ当てを始めた。