2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

母と暮せば(2015)

松竹120周年記念映画で 2010年に亡くなった井上ひさしさんに捧げた作品 「父と暮らせば」の広島を扱った、被爆死した父の亡霊と残された娘に対し 「母と暮らせば」はもう一つの被爆地長崎を舞台にした 被爆死した息子の亡霊と残された母の物語 冒頭の長崎へ…

あゝひめゆりの塔(1968)

今井正監督の「ひめゆりの塔」(1953東映) 「太平洋戦争と姫ゆり部隊」(1962新東宝)に続いて 舛田利雄監督の日活ニューアクション世代による三度目の映画化 主人公は中村翫右衛門が校長をする女子師範学校の総代で みんなを引っ張っていく係の吉永小百合 同級…

戦場(1949)

原題も「Battleground」(戦場、激戦区) これは埋もれた傑作でした 第二次大戦末期の1944年、ベルギーのバストーニュ ホリー(ヴァン・ジョンソン)が所属する、バストーニュのサンドバッグ野郎 (the battered bastards of Bastogne)と呼ばれるアメリカ10…

頭上の敵機(1948)

原題は「12 O'clock High」(12時高=白昼) 邦題を見ると、「眼下の敵」の向こうを張った作品のようですが(笑) 制作は「眼下の敵」の7年前の終戦4年後 ドイツ本土にある軍需工場を破壊するため 白昼爆撃に向かう空軍隊の物語ですが ドイツ兵はひとりも登…

眼下の敵(1957)

「艦長がどんな男か一度会ってみたい」 原題は「The Enemy Below」(下の敵)「宇宙戦艦ヤマト」の沖田十三艦長と敵将ドメルの死闘は この映画がモデル(笑) 第二次大戦中の南大西洋 アメリカの駆逐艦ヘインズ号に、商船から召集された民間人艦長 ロバート…

キリング・フィールド(1984)

Imagine there's no countries 想像してごらん 国なんて無いんだと It isn't hard to do そんなに難しくないでしょう Nothing to kill or die for 殺す理由も死ぬ理由も無く And no religion too 宗教も無い Imagine all the people 想像してごらん みんなが…

遙か群衆を離れて(1967)

「俺が顔をあげると君がいる 君が顔をあげると俺がいる」 原題も「FAR FROM THE MADDING CROWD」(狂った群衆から遠く) 3時間近い長尺 余計長くなるからインターミッションいらないわ(笑) ストーリーは単純で、田舎にはふさわしくない美女 バスシバ(ジ…

若草物語(1949)

原題は「Little Woman」(小婦人) 「リトル・ウィメン」を「若草物語」にした邦題は素晴らしい 原作はアメリカの女流作家、ルイーザ・メイ・オルコットの 1868年に発表された自伝的小説 モンゴメリの「赤毛のアン」(1908年)と同じくらい女性に共感され 同…

ブルーサンダー(1983)

原題も「Blue Thunder」 ここでのブルーサンダーとは、警察の最新型ヘリコプターのこと ヘリコプターは低空飛行ができるので アメリカでは犯人追跡によく使用されていますが コンピュータで警察のデータベースにアクセスして経歴を検索したり サーモグラフィ…

深夜の告白(1944)

「私はひとりの女のために人を殺した だが金も女も手に入らなかった」 原題の「Double Indemnity」は「倍額保障」という保険用語 ここでは自動車に比べ鉄道は事故が少ないので 鉄道の死亡事故の場合、車の倍額保険金が支払われる特約付保険のこと その後数多…

アメリカン・グラフィティ(1973)

♪~One Two Three O'clockFour O'clock rockFive Six, Seven O'clock Eight O'clock rockNine Ten Eleven O'clock Twelve O'clock rockWe're gonna rock around the clock tonight~♪ オープニングの「ロック・アラウンド・ザ・クロック」が 流れた瞬間から…

死の追跡(1973)

原題は「The Deadly Trackers」”Trackers”とは追跡者のこと 70年代なニューシネマ・テイスト西部劇 ストーリーそのものは、妻子を無法者に殺された保安官が 復讐するという単純なものですが バイオレンスでハードな展開、バッドエンドは見ていて苦しい 正義…

引き裂かれたカーテン(1966)

原題も「Torn Curtain」(破れたカーテン) カーテンとは、東西冷戦を比喩的した「鉄のカーテン」のこと ヒッチさんはエヴァ・マリー・セイントを使おうと衣装合わせまでしていたのに スタジオからジュディ・アンドリュースを押し付けられたうえ ポール・ニ…

夜の訪問者(1970)

原題は「De la part des copains」(友人から) 「激突!」(1971)「ヘルハウス」(1973)や 傑作恋愛映画「ある日どこかで」(1979)で知られる リチャード・マシスンの同名小説をフランス(イタリア合作)で映画化 フランス語が堪能なチャールズ・ブロンソンは吹…

ビッグケーヒル(1973)

原題は「CAHILL:UNITED STATESM MARSHAL」(ケーヒル:連邦保安官) デュークが17歳と11歳の息子の父親にしては年を取り過ぎですが(笑) 悪くなかったです 警察官とか学校の先生のような聖職者の子どもに限って ワルになってしまうというのは今でもよくある…