2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

野獣死すべし(1980)

大藪春彦氏の原作をほとんど無視した内容だそうで角川の本を売るための映画製作という企業戦略に反したこの完成品を見てプロデューサーの角川春樹が大激怒したそうです(笑)ハードボイルドも解釈を一歩間違うと、サイコになってしまうのかニーチェを読み過…

蘇える金狼(1979)

「コーヒーぐらい持ってこんかい! 大株主に、ねぇ~」松田優作さんの主演作はそれほど多く見ていないのですがまあ、角川映画でした(笑)もし優作さんが出ていなかったらただのヘンテコ映画になっていたでしょう悪のプロが、さらに悪い奴らをやっつけ、踏み台…

バッファロー'66(1998)

インディー映画の傑作のひとつこれも、ファンの多い作品ですねファンタジーのようなロマンス映画でした 男性側の視点のみで都合よく作られていますがラストはとても気持ちがいいです絶対4人は座っていないのが一目で分かる4人のテーブルのシーンは小津カメラ…

ビッグ・ストーン・ギャップ/この町に生きて (2014)

劇場未公開、DVD未発売というこの作品Amazonプライムビデオで高評価だったので鑑賞プライム会員であれば「Fire TV Stick」 はコスパが高く本当にお得だと思います「赤毛のアン」や「ジェーン・エア」そして「エマ」症候群とでもいいましょうかヒロインは特別…

ロシアのキツツキ(2015)

1986年4月26日にひきおこされたチェルノブイリ原発事故そのチェルノブイリの町で4歳のとき被爆し、孤児院で育った主人公でありアーティスト、フョードルの調査ドキュメンタリーチェルノブイリ原発事故といえば、福島第一原子力発電所事故と同じ原子力事故の…

バーバー(2001)

こういう作品を見ると、因果応報というのでしょうか 自分の犯した罪は、たとえ逃れることができたようでも 形を変えて自分のところに戻ってくるのだと感じさせられます 昔の人はよく「バチがあたる」と言っていました 因果応報(いんがおうほう) 仏教用語 …

ゲット・ショーティ(1995)

楽屋落ち 寄席(よせ)などで、仲間の者だけに通じて観客などにはわからないこと 転じて、一部の関係者にだけ通じて他の者にはわからないこと ユルダラ系のクライムコメディ レビューの評価はかなり酷かったですが(笑) 公開当時はずいぶんヒットしたそうです 1…

ジミー、野を駆ける伝説(2014)

恥ずかしながらケン・ローチ監督作品はこれが初めて日本とも縁のある監督ということです私のように政治や思想や宗教に疎い人間にとっては左翼思想の入門編として勉強になる作品でした評価が高いだけあって、映画としても素晴らしいですしなにより作り手の信…

ゴーストライター(2010)

わっ! イーライ・ウォラックが出てるよ!! 涙がでる~ この年の日本公開洋画のキネマ旬報ではベストワン ベルリン国際映画祭はじめ海外でも多くの賞を受賞しているのは これが理由かと思いました(笑) だいたいカーナビが勝手に重要人物の家に案内してくれ…

ガール・オン・ザ・トレイン(2016)

エミリー・ブラントは、ガールって年じゃないでしょ(笑)原作者はポーラ・ホーキンズというイギリスの人気女流作家で女性目線から見たミステリーしかもヒロインはアルコール依存症で、うつ状態、別れた夫にはストーカーなのにおせっかいが生じて、殺人事件を…

バベル(2006)

旧約聖書の「創世記」の中で、天に届く塔を建設しようとしますが人間の傲慢に腹をたてた神により建設を妨られバベルの塔は崩れてしまいますそして神は人間にバラバラな言葉をしゃべらせこらしめるという罰を与えますつまりこの作品のテーマは「言葉によるコ…

21グラム(2001)

タイトルの「21グラム」とは、20世紀初期のアメリカの医師ダンカン・マクドゥーガルが行った魂の重量の計測しようとした実験に由来するウィキペディアよりこの作品は人間の魂の救済はどこにあるのか、許しは得られるのか許しの先には何があるのかということ…

グッバイ、レーニン!(2003)

広い宇宙からすれば地球はちっぽけな星 資本主義とか社会主義などと対立したり 東と西に分かれていがみ合わず 家族の思い、人々の思いが通じ 皆仲良く暮らせればそれに越したことではないか 私がこの母親と同じ立場だったら やはり息子に「素晴らしいわ」と…

ビッグ・リボウスキ(1998)

全編くだらないギャグで埋め尽くされた、不条理なアホ映画ですが お笑いにも相性があって、私はコーエン兄弟とは相性がいい このおバカっぷりにいちいちウケてしまいます ボーリング場でたむろしている3人組 無職で冴えないダメ男デュードことジャフ・リボウ…

BIUTIFUL ビューティフル(2010)

PIGS(ピッグス)とは ポルトガル (Portugal)、イタリア (Italy)、ギリシャ (Greece)、スペイン (Spain) (それにアイルランド(Ireland) を加えてPIIGS) 世界金融危機において金融、財政部門の改善が自国の力では達成出来ない ヨーロッパの国々のこと つま…

ブロークバック・マウンテン(2005)

ヒース・レジャーもジェイク・ギレンホールも実際にはゲイではないでしょうが台詞もないし、それらしい仕草をするわけでもないのに出会った瞬間からお互い意識している様子が感じられて凄い演技力だなと感心しました青と緑と白を基調とした美しい映像大自然…

星に想いを(1994)

「教授と美女」(1941)と、そのリメイクの「ヒット・パレード」(1948)を思い出しました若い男女の恋を実らせようと、可愛い爺やらが張り切る物語自動車修理工のエド(ティム・ロビンス)は理科系男子車の修理にやってきた数学学者のキャサリン(メグ・ライア…

愛しのフリーダ (2013)

ビートルズのプロデビュー、公認ファンクラブの設立から解散まで17歳から約11年間秘書を勤めたフリーダ・ケリーのドキュメンタリー私はビートルズファンではありませんが彼らの名曲はもちろん知っていますし、CDも何枚かは持っています現在では男性ファンの…

アメリカン・ヒストリーX(1998)

「憎しみは君を幸せにしたかい?」こんなにも問題提起したラストがあるでしょうかこの問いに私たちはどう答えたらいいのでしょうもう20年近く前の作品で、アメリカの人種差別に焦点を当てた内容ですが全く古さを感じませんそれどころか同じ問題が今ではナシ…

ワイルド・マン・ブルース(1997)

「シドニーベシェーや、コルトレーンなら 何を演っても常に創造的だが 私などはいつも練習しないとダメなんだ」アレン率いるバンドの、イタリア、フランス、イギリスでの演奏旅行を追ったドキュメンタリー各地のホテル内での妻や妹とのやりとりがほほえまし…

おいしい生活(2000)

原題は「SMALL TIME CROOKS」(セコイ悪党)中盤までは初期のアレン映画のようなコメディ路線でした前科者で泥棒な亭主レイ(アレン)が、仲間と一緒に銀行強盗するため店を借り、地下に銀行の金庫まで穴を掘ろうとするのです妻のフレンチー(トレイシー・ウ…

潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ(1993)

原題は「WRESTLING ERNEST HEMINGWAY」(アーネスト・ヘミングウェイとレスリング)いい映画でした私を含め、こういう作風が好きな人は多いと思います「スケアクロウ」や「真夜中のカーボーイ」ただしこちらは75歳の爺が主人公老後のアメリカン・ニューシネ…

ビール・フェスタ 無修正版 ~世界対抗・一気飲み選手権(2006)

「ハング・オーバー!!」的な酔っ払い映画ならまだ許せますがこれはヒドイ(笑)設定もストーリーもくだらなく、メリハリもない常に盛り上がっていて、常にビールを飲んでいます下品なドタバタコメディだけど、大爆笑もない主役ふたりの地味さもハンパない(笑…

デーヴ(1993)

ベーブルースの「ベイブ」や子豚ちゃんの「デーブ」とかぶってあまり興味を惹かれないタイトルでしたが(笑)見てみたら、とても良かったですこんなことあったらいいなという、感動のドラマ90年代はまだ、こういう夢物語が成り立っていたのですねフランク・キ…

映画と恋とウディ・アレン(2011)

「彼は何を言われても気にしない映画製作者というよりも芸術家の感性」原題は「WOODY ALLEN: A DOCUMENTARY」これからアレン映画を見ようとしている若い世代のムービーファンには「ウディ・アレン入門編」として最適だと思います少年時代からギャグライター…

それでも恋するバルセロナ(2008)

「普通と違う人と言われたいけれど、本当は全くもって普通の人 アーティストと付き合うことで、その欲求は満たされるけれど 本当に普通じゃない世界の人になりそうになると やっぱりそれを求めていないことを知る」 ペネロペ・クルスが見事、助演女優賞でオ…

アンコール!!(2012)

今の若いパパさんだと、家事や育児を手伝い入学式や運動会、参観日などの学校行事には仕事も休む休日は家族サービスも当たり前でもちょっと昔の男性なら、仕事と男の付き合い一筋とにかく稼いで家族を養うことが第一そういう方が多かったのではないでしょう…